2019年4月に拙著『数学から創るジェネラティブアート ―Processingで学ぶかたちのデザイン』が刊行されました。こちらにその冒頭部を掲載します。 序文ジェネラティブアートとは何か?一言で言うならば、それは科学と芸術をつなぐ橋です。そしてこの橋はプログラミングによって作られます。この本では数学の視覚表現に焦点を当て、プログラミング言語Processing によるジェネラティブアートの実践手法を提示しています。この本で扱う数学は高校で学修するレベルの数学から出発していますが、数学からすでに離れてしまった読者にも配慮し、復習的内容を多く盛り込んでいます。理工系以外の大学生から社会人まで多くの層が読むことを想定し、体系的に数学と視覚表現が学べることを目指して書かれています。 本文に入る前に、科学と芸術のつながりについてもう一度考えてみましょう。近年この二つの融合領域は注目を集めていますが、