先だって、ある外国人(アメリカ人:Aさんとしましょう)とテレビカンファレンスをしていたときのことです。 日本とアメリカの両方の文化に精通しているAさんが、僕に、こんなことをふと漏らしました。 ▼ 「僕には、傾聴(Active Listening)が日本で注目される理由がわからない。傾聴なんて言わなくても、日本人はむしろ、他人の話を聴きすぎてしまうように思うんだ。 傾聴という言葉は、個人主義が徹底している文化で生まれた概念だ。他人にどんなに「話を聴け」と言われても、俺が、俺がと自己主張を繰り返してしまうような文化で、やむなく発達したのが傾聴だ。 日本には、それが形式的に輸入されているような気がする。日本人は、むしろ話を聴きすぎてしまうように見える。傾聴を日本流にアレンジしなければならないのではないだろうか」 なるほど。 彼は続けます。 「コーチングというのも、同じような問題を抱えているように