福島第1原発で大雨が降った際、構内の排水路から放射性物質を含む汚染雨水がたびたび海に流れ出る問題で、東京電力は排水路付近の除染や新たな排水路の設置を進めているが、広大な敷地に降った雨水の流れをコントロールするのは容易ではなく、対応に苦慮している。 第1原発構内には雨を海に流す大小の排水路が複雑に設置され、このうち1~4号機建屋近くを通る「K排水路」からは降雨時に、法令基準を超える放射性物質を含んだ汚染雨水が海に流れ出ている。 K排水路は直接外洋につながっており、東電は排水路を港湾内に流れ込むように付け替える工事を進めるが、完成は本年度末の見込み。それまでは排水路の出口付近で雨水をポンプでくみ上げ、港湾内に通じる別の排水路へ移送するしかない。 しかし4月以降、ポンプの故障や移送容量を超える大雨などで、K排水路から雨水が海に流れ出るのを防ぎきれていない。K排水路からの海洋流出は4月以降、10月