<前略 私は貴方にモノを恵んでもらういわれはないので、便箋・封筒・切手はお返しします。そして、私は「でっち上げ」「誤報」「故意に事実を曲げる」「唯一残っていた人の心を踏みにじる様な取材方法」「取材対象者以外からの情報を真偽も確めず真実として報道」等といった方法で貴方達マスコミという「犬」に、この世からすでに抹殺されている身。(中略)と、いうことでもう手紙も送って来ないで下さい> この手紙の差出人は2年前の冬、世間を恐怖のどん底に落とし込んだ奈良小1女児誘拐殺人事件の犯人、小林薫被告(37)である。受取人は私、庄村だ。 今年2月初旬、「事件の話を聞きたい」と小林に手紙を書き送ったところ、冒頭のような半ばケンカ腰の返事が戻ってきた。マスコミを異常なまでに毛嫌いする小林被告。返信を何度も読み返し、この男との直接対話はやはり無理かと諦めかけていたが・・・。(取材・文/庄村有治) ● そして少女