【ローマ=宮下日出男】イタリア中部地震で倒壊・損壊した建物の一部が手抜き工事によって建築されていた疑いがあるとして、地元検察当局が捜査に乗り出した。地震では古い建物が多いことが被害の大きさの背景に指摘されているが、当局は不正建築が多くの犠牲者を生む一因になった可能性もあるとみている。 27日付の伊紙レプブリカなどによると、捜査対象は115軒の建物に上る。検察当局はとりわけ、最近改修などが行われた、最大の被災地アマトリーチェの学校とアックモリの教会の鐘楼について着目しているという。 学校は2012年に補助を受け、耐震強化工事が施されたばかりだったにもかかわらず崩壊。地元では疑問の声も上がった。一方、アックモリでは鐘楼が隣家に向かって倒れ、一家4人が死亡した。 地元検察のサイエバ検事はレプブリカに対し、現場調査の結果、倒壊建物の一部は「節約のためにセメントより砂を多く使っていたとしか考えられな