【識者の眼】「新型コロナウイルス対策の感染拡大場面として『3密』の誕生秘話と『密接』への注目を」和田耕治 厚生労働省のクラスター対策班の成果の一つとも言える、「3密」の概念ができるまでと追加のポイントとして「密接」について紹介します。 2020年3月9日の専門家会議の見解にて「これまで感染が確認された場に共通するのは、①換気の悪い密閉空間、②人が密集していた、③近距離での会話や発声が行われた、という3つの条件が同時に重なった場です」と最初に示されました。これは、それまでに確認された、屋形船、ライブハウス、懇親会などの詳細な情報から類推された場です。 これらの情報をもとにした、首相官邸のある方の発案と聞いていますが、この場は「3つの密」だということで、(1)換気の悪い密閉空間、(2)多数が集まる密集場所、(3)間近で会話や発声をする密接場面、という形に昇華され、首相官邸からポスターが示されま