企業に「オフィスの生産性を上げるには」と問えば、ビルオーナーに賃料を減額させる、賃料の安い他のオフィスビルに移転し、移転コストは新しいビルオーナーにフリーレント1期間を数ヶ月分サービスさせて吸収する、賃借面積を縮小する、などコスト削減のアイデアがまず出てくるだろう。賃借面積を変えない場合は、社員をできるだけ詰め込む、あるいは机と椅子を在籍者数分用意しないで床利用効率を上げる2、という身もふたもないアイデアも出てきそうだが、執務環境の悪化は、社員のモチベーションを下げて生産性を阻害するリスクもはらむ。眼に見えるコスト削減も重要だが、オフィスワーカーの仕事がはかどるといった前向きのアイデアも欲しいところだ。 たとえば、節電モードが常態化した首都圏なら、省エネと快適なオフィス環境が両立できれば、間違いなくオフィスの生産性向上に寄与するだろう。具体的には、専用部における照度の抑制など節電メニューを