1953ColdSummer : 『黒く濁る村』 あまりにも禍々しい韓国暴力映画の至上なる完成形。 (2010/韓国 PG12 監督:カン・ウソク 原作:ユン・テホ) 適切な意味で言う、凄まじい大傑作。 映画として、ミステリ(≒サスペンス)として、韓国産業として、完全な一級品。しかもこれが、いち素人が発表していたweb漫画が原作だったりするので、表現をする側としても、表現を享受する側としても、完全に叩きのめされた感に苛まれる。 韓国暴力映画の持つ禍々しさと邪悪さの、最も純粋かつ本質的なものを抽出して作られた映画、こんな凄過ぎるものを見せられて「あー面白かった」だけで済ませられるはずがない。感想を書く場所としてのブログをやっていて本当に良かった。 祈祷院に於ける集団殺人事件から始まり、ある人間の死によって「神の不在」が証明されるまでを描いた本作の文脈には途轍もなく悪魔主義的な修辞が施さ