【2月20日 AFP】午前6時45分に起床し、20分後に朝食を食べ、そして8時ちょうどに作業を始める──刑務所での生活は、日々これの繰り返しだ。 ある80代の男性受刑者は、刑務所での規律に縛られた不自由な生活にもかかわらず、出所にはためらいをみせる。 窃盗未遂で都内の府中刑務所(Fuchu Prison)に服役中のこの受刑者はAFPに対し「(刑務所を)出て、どんな生活をしていけばいいのか…金銭面、健康面の両方が心配」と匿名を条件に語った。 これは決して珍しい事例ではない。日本国内では高齢者による犯罪が急増しており、刑務所はさながら老人ホームの様相を呈しつつある。 その状況は深刻で、政府は4月から約半数の施設に介護専門のスタッフを配置する方針を閣議決定した。予算は5800万円だ。 警察庁によると、2000年には検挙人員のうち65歳以上の高齢者が占める割合は5.8%だったが、2015年には約2