「ねじれ国会」の対応に苦しむ菅政権。与野党逆転した「参議院の力」をフル活用して野党は倒閣に突き進み、11年度予算の執行も危ぶまれている。「強過ぎる参院」は是か、非か。【立会人・山田孝男専門編集委員、写真・西本勝】 ◆国政停滞の原因は、参院でなく内閣にある--参院議長・西岡武夫氏 ◆今の参院は内閣への抑制を利かせ過ぎ--政策研究大学院大教授・竹中治堅氏 ◇問責決議の問題点 立会人 竹中さんは「問責閣僚は辞めなければならないという風潮は行き過ぎ」というご意見ですね。 竹中 はい。内閣は衆院で不信任決議案が可決された場合、衆院解散で対抗できますが、解散権は参院には及ばない。参院議員は任期が6年間保証されています。 参院が次から次へ問責決議案を可決し、閣僚がその都度辞めれば、内閣の安定性が損なわれます。参院が閣僚の行動に強い不満の意を表明するのはいいですが、「問責決議案可決なら即辞任」となると行き
地元選出議員の支援者集会のあと、会見に臨む前原誠司外相=5日午後8時4分、北九州市小倉北区、藤脇正真撮影 前原誠司外相は5日、在日外国人からの政治献金問題をめぐり、外相を辞任する意向を示唆した。外相にとどまっても、野党側の追及を受けて2011年度予算関連法案などの国会審議がさらに停滞しかねず、事態を改善する見通しが立たないためだ。菅直人首相は前原氏を慰留しつつも、国会情勢や世論などを見極めて最終判断する方針だ。 前原氏は5日夜、北九州市で記者会見を開き、自らの進退について「外交のみならず政府全体、予算審議にどういう影響を与えるのか、私心を捨てて大局的に判断しなければならない」と語り、外相辞任を検討していることを示唆。さらに「様々な方と相談して自分の考えをまとめ、最後は総理に判断をいただくプロセスが必要だ」と語った。 これに先立つ同市での会合では「私も正すべきことは正し、日本の将来のた
衆院小選挙区の「一票の格差」が最大2・52倍となったことなどが昨年の国勢調査結果(速報値)で示され、政府の衆院選挙区画定審議会が3月から区割りの見直し作業に入る。 「4増4減」などの勧告案を1年以内にまとめるが、問題は大前提となる衆院定数が宙に浮いていることだ。昨年の参院選で多くの政党が定数削減を公約に掲げながら放置しているためで、国会の怠慢というしかない。 税と社会保障の一体改革などで国民に新たな負担を迫る国会議員に、進んで身を切る覚悟はあるのか。国会の土俵作りもままならない状況には、あきれるばかりだ。党派を超えて、早急に定数削減を実現してほしい。 民主党は衆院比例代表80削減を掲げていた。菅直人首相も昨年中に方針をとりまとめると言ったが、まだ関連法案を提出していない。自民党は「3年後に衆参で1割削減」としていたが、衆参の削減の内訳さえ決めていない。 公明党などからは選挙制度改革を求める
参院予算委で質問を聞く仙谷由人官房長官。「暴力装置」発言は図らずも心底を明かしたともいえ、政権は取り返しのつかないダメージを被った=18日、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影) 仙谷由人官房長官は18日の参院予算委員会で、自衛隊を「暴力装置」と表現した。直後に撤回し「実力組織」と言い換えた上で「法律上の用語としては不適当だった。自衛隊の皆さんには謝罪する」と陳謝した。菅直人首相も午後の参院予算委で「自衛隊の皆さんのプライドを傷つけることになり、おわびする」と述べた。首相は18日夜、仙谷氏を執務室に呼び「今後、気を付けるように」と強く注意した。特異な言葉がとっさに飛び出す背景には、かつて学生運動に身を投じた仙谷氏独特の思想・信条があり、民主党政権の自衛隊観を反映したともいえそうだ。(阿比留瑠比) 「昔の左翼時代のDNAが、図らずも明らかになっちゃった」 みんなの党の渡辺喜美代表は18日、仙
農業を営む草太(岩城滉一)が、自衛隊をやめて郷里の富良野に帰ってきた後輩の青年・正吉(中沢佳仁)にたずねる。オマエ何のために自衛隊にいた?◆「国を守るために自衛隊にいたンだべ。国を守るっちゅうことは、家族を守るっちゅうことだべ…」。かつて評判を呼んだテレビドラマ『北の国から』(脚本・倉本聰)のひとこまを、理論社刊行の脚本集から引いた◆だから、自衛隊にいて国を守っていたときと同じ心がけで、これからは家族を大事にしろよ、と説く場面だが、自衛隊員の胸の内を代弁してもいるだろう◆親の、妻の、子の、幸せを守る――それがひいては一国の備えにつながるという誇りに支えられ、多くの自衛隊員は過酷な訓練にも耐えているはずである。“暴力”呼ばわりされては立つ瀬がない。仙谷由人官房長官がきのうの参院予算委員会で「自衛隊は暴力装置」と述べた。追及され、「実力組織」に言い換えて前言を撤回し、謝罪したが、どうしてこの内
マックス・ウェーバーによる「暴力装置」とは「軍隊・警察は国家権力の暴力装置である。国家から権力奪還するためには社会の中に新たな暴力が組織化されなければならない」と暴力革命を是とし、国家は悪であるとの認識では?仙谷官房長官がこの考えであれば、マルクス主義から脱却していないの? 23分前 webから 87人がリツイート
参院予算委員会は18日午前、菅首相と全閣僚が出席して質疑を行い、2010年度補正予算案に関する実質審議に入った。 自民党は冒頭から、柳田法相や北沢防衛相、仙谷官房長官らに照準を絞って追及し、「閣僚としての資質」に疑問を投げかけた。 自民党の世耕弘成氏は、防衛省が政治的な発言をする部外者を関連行事に呼ばないよう求める次官通達を出したことを取り上げ、「民間人の自由な発言を制限する行為だ」として、防衛相を追及した。防衛相は「通達は部外の団体の言論を統制するものではなく、自衛隊の政治的中立性の確保の重要性について、理解と配慮を求めたものであり、撤回する考えは全くない」と答えた。 これに関連し、官房長官は自衛隊を「暴力装置でもある」と述べた。長官は、自民党の抗議を受けて「実力組織と言い換える。自衛隊の皆さんには謝罪する」と発言を撤回し、謝罪した。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く