総務省の「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」(IP懇談会)は去る7月14日に「新競争促進プログラム2010」と題する報告書(案)を発表した。この報告書は懇談会による総務省への政策提言という位置づけながら2010年までの通信行政のあり方を方向づけるものになっている。通信基盤のブロードバンド化とIP化が急速に進展する中で、競争ルールの見直しから相互接続や料金規制のあり方まで、広範囲な提言をしているが、ここでは特に議論が高まりそうな3テーマについて考えてみたい。第1に、NTTグループが構築に取り組んでいる次世代通信網に対する規制のあり方。第2に、移動通信における再販事業(MVNO)及び販売奨励金の問題。第3に、NTT東西の光アクセス回線の貸出料金についてである。報告書は8月23日までパブリック・コメントを受け付け、9月にも最終報告書として決定される予定である。 ■「次世代ネ