空中キャンプ - ひとり占めはんたい

僕の娘は七歳だ。彼女は、性格的に僕にはあまり似なかった。活発だし、頭も切れる。いずれは総理大臣になるのだという。それが彼女のおおきな目標である。七歳の僕は、そんな目標を持ったことがなかった。そもそも、七歳の僕に、なにかしらの目標などあったのだろうか。彼女はとてもキュートな子だが、総理大臣にはいささか不向きなのではないかと僕はおもう。 「びんぼうな人をなくすの」と、彼女はいった。「それが、きみの公約なんだね」と、僕は答えた。わるくない公約だとおもった。なによりわかりやすいところがいい。「ねえ、コウヤクってなに？」と、彼女は注意ぶかく訊いた。「約束だね。『わたしが総理大臣になったら、こうします』」「そうよ。あたしのコウヤク。びんぼうはんたい」。そして彼女はコーンスープをひとくち啜った。僕たちは、朝食のテーブルに向かい合ってすわっていた。 「すごくお金もちの人がいて、とってもびんぼうな人もいる。

[goto-ahiru]

これ、いいわ・・・

[synonymous]

うちの三歳児がこれとほとんど同じ論理を使うので他人事ではないのだ。

[webmarksjp]

political

[umbra]

omoshiroi

[John_Kawanishi]

それが人の業か。

[suVene]

内容の是非はともかく、うまい文章だ。

[setofuumi]

すごいわ

[choki_pancha]

和んだ

[memoclip]

アイロニカル

[SeiSaguru]

おもしろい！　考えさせられますな。

[echo79]

悲しいお話

[rsyudou]

いい娘さん

[udy]

ステキなテキスト

[bhikkhu]

娘さんはタフネゴシエーターですね。

[microtesto]

才能あるなぁ