Jan 24, 2007 ★ 加藤聖文 『満鉄全史』 講談社選書メチエ (新刊) (1) テーマ:経済分野の書籍のレビュー(50) カテゴリ:経済 ▼ とても良い本だわ。 何よりもメッセージが明快。 定義できるはずもない「国益」「国策」によって翻弄された、戦前日本を病理を徹底的に暴き出しているの。 満鉄創立100周年の2006年。 時宜をえた本ね。 これを読んだ貴方は、「国家戦略」などと語る奴を信用しなくなるでしょう。 とても良いことだわ。 ▼ みんな知ってる通り、満鉄は国策を体現する会社だったはず、でしょ。 でもね。 日露戦争時、満鉄の元になった東支鉄道南部支線は、なんの位置づけも与えられていなかったの。 負担を考えて、鉄道王ハリマンに手放す意見もあったんですって。 でも、経済的収益をどうやってあげるのか、経営的成功の見通しもないまま、「血と犠牲」でえられたものだからというエモ