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経済学が人をいらだたせる理由 News ダイヤモンド・オンラインで、「なぜ、「経済学者」は嫌われるのか?」という記事が出ていました。 はてなブックマーク - なぜ、「経済学者」は嫌われるのか? ――実は「利他的」な経済学者が伝えたい、 経済学の「2つの醍醐味」 第1回 大阪大学教授 大竹文雄【前編】|おかねは「論」より「感情」で動く! 説明の仕方の問題(偉そう)とか、モデル化する際にこぼれ落ちるものが大きいといった指摘があり、これらも理由としてあるのだろうと思いますが、socioarcは、経済学あるいは経済理論に基づく言説が、人々をいらだたせる最も大きい理由が、もう少し別のところにあると考えます。それはつまり、経済学は、「どのような社会が望ましいのか」という本来、価値観に基づくべきものを、価値中立であるはずの科学的な理論の中にしばしば無自覚的に内包しているから、というものです。 端的な例を
オタ二病とその処方箋 Subculture アニメやゲーム、アイドル、声優などのオタク文化にある程度触れた人の中で、「オタ二病」(*1)とでも呼ぶべき症状が見られる場合があります。典型的な症状として、 人気作品、あるいは人気作品のファンに対してむやみに批判的、攻撃的になる。オタクコンテンツ、オタク文化、あるいはファンを対象として、文芸評論ではなく社会評論を始める。といった行動が見られ、基本的にオタク文化に対して常に斜に構えているのが特徴と言えるでしょう。比較的学歴が高く、理性的あるいは理性的であると少なくとも自分では考えている人がかかりやすいように見受けられます。 オタ二病の行動原理は、一見、「同族嫌悪」であるかに見えますが、嫌悪というよりもむしろ、嫉妬というのが正しいのかもしれません。学があり、理性的であるがゆえに、社会的に階層の低い文化であると自分で認識しているオタクコンテンツを素直に
公害としてのブラック企業 Society 雇用問題、就活の文脈をはじめ、ネットで広く使われるようになり、NHKでも扱われるようになったブラック企業を、「公害」と捉える考え方が出てきています。 [society] はてなブックマーク - 湯浅 誠さんからのメッセージ(2) 『若者を追い詰める"ブラック企業"』 | シリーズ・貧困拡大社会 | ハートネットTVブログ:NHK なぜ「公害」なのでしょうか。従業員の劣悪な環境による被害は、一般には労働災害ですが、労働力というある程度(*1)有限な人的資本を、社会的な公共のリソースとして捉えた場合、「共有地の悲劇」が起きているからです(→コモンズの悲劇 - Wikipedia)。 (*1)移民を積極的に導入するということになれば、ほとんど無視できるようにはなるかもしれません。 正規雇用、非正規雇用を問わず、「代わりはいくらでもいる」と、使い捨て型の雇
無縁社会の何が問題なのか Society 昨日NHKで放映された「日本の、これから 無縁社会」が、Twitterの自作自演疑惑を含め、評判が悪いようです。 [society] はてなブックマーク - 池田信夫 blog : 「無縁社会」キャンペーンの恥ずかしさ - ライブドアブログ 無縁化は私たちが望んだものであり、後戻りはできない、というのは同意です。社会のサービス化が進んだ現代では、「縁」よりも「円」(カネ)があれば、孤立していても十分に豊かな生活をしていくことはできます。ただ、だからこそ「無縁社会」キャンペーンが不要ということには必ずしもならないかもしれません。まさに、 政府の役割は縁を作り出すことではなく、個人の自立を支援する最低保障だ。 が正しいからこそ、「無縁社会」は将来的に私たち自身が困ることにならないでしょうか。 現在、「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を守るセーフ
コミュニケーション能力のスキルツリー Communication | Society 新卒採用(2010年3月卒業者)に関するアンケート調査結果の概要をはじめとして、企業が新卒採用に求める能力として毎年「コミュニケーション能力」が1位になっている訳ですが、そもそも企業が求めている「コミュニケーション能力」とは何なのか、という定義についての疑問がしばしば議論になります。 [communication] 「コミュニケーション能力」って、具体的に何だよ | ライフハックちゃんねる弐式 こうした疑問に対して、「妄想:会社がコミュニケーション能力を求める理由 - 発声練習」(A)では 企業が求めているコミュニケーション能力とは、人当たりが良いとか、友達が多くいるとか、そういう能力ではない。企業が求めているのは、他人に未知の事柄を説明するという能力である とされ、「「コミュニケーション能力」への誤解が
「見合い」はなくなったのか Partner Style 草食系という言葉を使うかどうかは別にしても、恋愛結婚が一般化した中、自分から行動しない受け身の男性は極めて結婚しにくくなっています(もともとは草食系と受け身は意味が違ったはずですが)。日本で経済力的には十分なはずの大手企業の理系男性が多数残っている要因は、大体、自分から行動していないからと言えるでしょう(30代半ばぐらいまでは、自由恋愛の機会を失いたくないからという場合もあります)。 [partner style] はてなブックマーク - 2時間ほど前に魔法使いになった そのため、未婚率の上昇として挙げられる要因の1つに「見合い結婚の減少」(国立社会保障・人口問題研究所)が挙げられ、元エントリにレスにもあるような、時に「見合い」の必要性が語られる訳ですが、そもそも日本で「見合い」の風習は本当になくなってしまったのでしょうか。 結果が出
Ragna Archives Network 2 - 恋愛系ゲームキャラクタデータベース Ragna | 統計モード | 設定 | データ編集 | XCN | Ragnaとは Characters Search(キャラクタ検索) 更新情報のRSSデータ 詳細検索: Statistics(統計モード) 姓ランキング | 姓(読み)ランキング | 名ランキング | 名(読み)ランキング | 属性ランキング(属性クラウド) 年齢分布 | 身長分布 | バスト分布 | ウエスト分布 | ヒップ分布 | 血液型分布 | 誕生月分布 | 星座分布 カップ分布 | XCNランキング バスト分布 集計対象: 3169件 平均: 82(5%刈り込み平均: 81.9) 標準偏差: 7.5 最大値: 126 最小値: 7 四分位値: 78-83-86
「婚活」の成功と限界 Partner Style | Society 以前、「婚活」ブーム、ホント? を書いたときは、「婚活」は単に、結婚情報サービス企業のマーケティングに過ぎないのではないかと、正直なところ斜に構えて見ていた。しかし、昨今の自治体などにおける出会いイベントの広がりを見ると、もはや企業のマーケティングワードでもなく、一過性のブームでもなく、生活者の本質的なニーズに適合するものであるということを認めざるを得なくなってきた。 もともと、「いつかは結婚したい」「いい人がいれば結婚したい」という人は、依然として未婚者の9割を超えていた(第13回出生動向基本調査/国立社会保障・人口問題研究所)訳だから不思議ではないが、あくまでも「自然な出会い」にこだわり、結婚相談所や結婚情報サービスに登録してまで露骨に活動する、ということに抵抗感を感じていた人が堂々と動きやすくなったという点で、「婚
過当サービスの本質 Society [society] はてなブックマーク - 日本の「日常生活の質の高さ」の裏にあるモノ。 ニートの海外就職日記 いつもながら海外ニート氏が舌好調。日本は消費者でいる限りは最高。高いサービスレベルを求める消費者が、まわりまわって労働者側になった時に過酷な労働環境をもたらしている、ということは、socioarcでも繰り返し言及しており、何故それでも消費者は高いサービスレベルを求めてしまうのか、ということについては、単に日本ではカネを稼ぐ人と使う人が違うからではないか? という仮説を持っているのだが、それは今回は置いておく。 いくつかのブックマークコメントで、高いサービスレベルと過酷な労働環境は本当に相関しているのか、という疑問が投げからられており、この指摘は一面で正しい。本当に高いサービスレベルは、高い従業員満足度からしか実現できず、それは過酷な労働環境から
何故カネが動かないのか Society 日本の内需(もしくは投資)を活性化させるための課題の1つとして挙げられるものに、シニアの金融資産をどう活かすか、ということがしばしば挙げられる。個人の金融資産は株価の下落で毀損しているとはいえ約1400兆円あり、50歳台以上で75%以上を占めている(例えば「年齢階層別の金融資産保有割合をグラフ化してみる」や「家計金融資産1,400兆円の分析-金融資産の質、量及び分布の状況-」(pdf))。溜め込んだ資産が85歳で亡くなるまで使われず、「老々相続」で60歳の子どもが相続し、また溜め込むとすれば、シニア層内でグルグルと回っているだけになってしまい、どんどん「死に金」が増えていってしまう。振り込め詐欺は、結果的に、シニア層から若者層にカネを移転する上で非常に有効に機能してしまっている訳だが、できれば、合法的なやり方が望ましい。 何故カネが動かないのか、とい
持つべきか持たざるべきか Society 先日、ワールドビジネスサテライトで、ブランド品のレンタルサービスが流行っている、というニュースをやっていた。不況だなぁ、ということであるのだが、socioarcではこれまでにも、「持たない人生」などのエントリで、所有から利用の流れ、産業や社会のサービス化の流れが個人レベルでも起きていることについて書いてきた。そこでは、こうした現象が起きている理由として、単に「変化が激しいから」としてきたが、これだけではどうもロジックに飛躍がある感じがし、全てを説明することはできなそうである。そこで、ここでは、他の要素を含めて、個人があるものを「持つべきか持たざるべきか」を戦略的に判断するフレームワークを考えたい。 結論から言えば、「持つべきか持たざるべきか」は、「コア(Core)」「機会(Chance)」「変化(Change)」という、3Cフレームワークで判断でき
社会保障システムの連立方程式を解く Society 世代的に近い人が多いためか、はてなブックマークでロスジェネ世代の介護の問題が大きな反響を呼んでいる。 [society] はてなブックマーク - いわゆるロストジェネレーションは親の介護をどうするのか、という話 - pal-9999の日記 幸い個人的には、今のところ自分の健康管理・事故だけを注意していればいい身軽な環境だが、少子高齢化による現役世代と引退世代のバランスの崩壊に、不安定な雇用の多いロスジェネ世代(もっとも、ポストロスジェネ世代はもっと不安定雇用が多くなる可能性も指摘されている)が親世代を介護する必要が出てくる10-15年先は、社会保障システムの破綻に最後の一撃を加えることになる。 社会保障費を抑えるために、家庭内に介護を戻そうというのがこれまでの政策であったが、世帯人数がどんどん小さくなる中では老老介護の問題がますます深刻化
雇用の「流動性の罠」 Society タイトルは釣り。正規雇用と非正規雇用の2極化や、新卒採用偏重、多くの産業で見られる多重請負構造、いわゆるブラック企業が淘汰されない、といった、企業や雇用の諸問題の元凶、諸悪の根源が正規社員の解雇規制にあるという意見は根強い。 [society] はてなブックマーク - なぜ日本ではブラック会社が淘汰されないのか 日本は雇用の流動性が低いから、労働者の価値が低い - Zopeジャンキー日記 実際、これは正しいと思われるのだが、解雇規制が緩和されて雇用の流動性が高まれば、それで全てが解決するのだろうか。解雇規制が緩和されれば、確かに、ノンワーキングリッチと揶揄されている高い報酬を得ていて低パフォーマンスな、あるいは仕事をしていない中高年層(*1)が解雇されることになるだろうが、それよりも前に「育休切り」や「うつ社員切り」と呼ばれているような、より弱い立場の
人口減少を前提とした社会 Society 団塊ジュニア世代が30代後半となり、出生率反転のラストチャンスが消えつつある中で、少子化対策がもう手遅れという専門家の指摘が紹介されている。 [society] はてなブックマーク - 痛いニュース(ノ∀`):専門家「少子化対策はもう間に合わない」 (参考)国立社会保障・人口問題研究所の2055年までの人口予測[出生低位(死亡中位)推計] 少子化対策として何が必要かはsocioarcでもこれまでも触れてきたし、「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」でも遅まきながら真っ当な提言が出てきている。移民を導入するのも1つの選択である。一方で、日本は人口が多過ぎるから、減った方が良いのだという意見も少なくない。「人口減少を前提として作り変えられる社会」というのは具体的にどういうものだろうか。 人口減少を前提として社会システムを再設計することで、豊かな
「進み過ぎている」日本 Business | Society 残念ながらWebでは公開されていないが、IT系調査会社のガートナー社が提供しているレポートの中で、気になる「予測」を見かけた。「2013年までにはほとんどのソフトウェア開発者は、企業や政府機関のIT部門では働かなくなる」というものだ。代わりにソフトウェア企業や、システムインテグレータで働くことになると予測する。 恐らくこれは、ガートナー社が主に調査活動を行っている米国(および一部欧州)における話であろう。日本においては、すでに何十年も前からそうなっているからだ。 ガラパゴスとかIT後進国と揶揄されてきた日本が、実は「進み過ぎている」可能性を指摘される例は、最近、しばしば見かけるように思われる。携帯電話の販売モデルや携帯向け情報サービスの課金モデルもそうだし、Webサービスにおける「はてなブックマーク - 日本のwebがレベルが低
晩婚のリアルオプション Partner Style | Society はてなブックマーク > 学院標語と結婚の条件 (内田樹の研究室) 「異性が10人いたらそのうちの3人とは『結婚できそう』と思える」のが成人の条件であり、「10人いたら5人とはオッケー」というのが「成熟した大人」であり、「10人いたら、7人はいけます」というのが「達人」である。 Someday my prince will come というようなお題目を唱えているうちは子どもである。 いつもながら手厳しい内田先生で納得するところ多々(自分も「子ども」なので)だが、単身高齢者の増加や人口減少のリスクに対する社会保障の持続可能性の向上という意味での政策は、「子ども」が大人にならないといけない、という個人の問題に帰すよりも、「「人を見る眼」を自分自身が信用していない」「子ども」であっても、結婚や子どもを持つ方向に繋がる仕組み(
政治におけるインセンティブの設計 Society 急激な景気悪化の中で、定額給付金はようやく決まったものの、今からようやく専門家の意見を聞くといったように、追加の経済対策は遅れている。政府は「100年に1度」の文句を繰り返す割には動きが遅いし、だからといって民主党も政局重視で経済状況が見えているかどうか疑問がある。今は政党を超えて、機能する政策を展開すべき時機だ。 ただ、解散するにせよしないにせよ、選挙が迫る中では、次の自分の選挙のことが気になるばかりになるのも無理もない。じっくり中長期の政策を考えて頂くために、選挙の間隔を長くするのも1つだと思うが、それは別として、どうしたら政治がより生活者のことを考えた方向に向かうだろうか。 政治家はこうあるべきだ、といった、あるべき論や精神論を好まない自分としては、インセンティブ構造の設計によって、上手く動いて頂くことができないかを考えたい。先日も、
「草食系」と「恋愛に積極的でない」の差分 Partner Style | Society あちこちで「草食系男子」が取り上げられているが、だんだん本来の定義が分からなくなってくる(これが手垢がついてくる、ということかもしれないが)ので、整理しておきたい。 流行りのモテ系、「草食系男子」って、何? - DIME - X BRAND この記事でも見られるように、「草食系男子」の特徴としてはしばしば恋愛やセックスにガツガツしない、積極的でない、とされることが多いようだが、恋愛に積極的でない、とか、恋愛の優先度が低い、というのは、恐らく、恋愛欲が低いということとイコールではない。恋愛に対する投資のリターンの期待値が低い、いわゆる非モテの場合も、やはり、恋愛に積極的でない、ということはありえる。 例えば、萌え系のオタクは、恋愛に積極的ではない(行動を起こさない)かもしれないが、興味自体は相当高い訳だ
統計モードを追加しました。また、厳しく出過ぎるので、キャラ判定ロジックを修正しました。キャラ判定、カースト指数とも、初期からかなり変わっていますのでご了承ください。
専門家の「コミュ力」 Society 政治、社会、経済、科学など、あらゆる領域において、研究が深まり、細分化し、専門化が進む中で、普通の人が専門でない領域について理解することは難しくなる一方である。タイトルが全てであるが、そのような中では専門家の「コミュ力」がますます求められているように思われる。 ここでいう「コミュ力」とは、共感性のコミュニケーションや雑談力ではなく、あくまでも受け手にアクションを起こす、ビジネスコミュニケーションに近い。つまり、専門家が非専門家に 1)分かりやすく噛み砕いて説明し 2)キーパーソンの意思決定を促し 3)必要であれば政治力も駆使する のは、専門家の仕事である、ということである(もちろん、受け手の性格によって、意思決定を引き出すために、共感に訴えることが重要な場合は多々ある)。 ITの専門家であれば、IT戦略やアーキテクチャの妥当性をコミュニケーションによっ
「心の財布」はなかなか膨らまない Business 「世界で唯一、カネだけが無色透明で、フェアな基準ではないか」はホリエモンの言葉であり、一定の真実が含まれているが、カネの使い方自体には、その人が何に対して価値を置いているか、という価値観が表れる。 一方で、どのようなシーンで、何に対してどれぐらいまでなら払ってもいいと思っているか、という「心の財布」は、(富裕層など)人による違いもあるが、おおよその値ごろ感があるのも確かである。普段の昼食であれば、外食なら800円を超えるとちょっと入りにくいな、と思うし、ファストフードやコンビニ弁当なら600円は超えたくない。逆に、飲み会であればまぁ5000円なら普通か、という具合だ。旅行やテーマパークのようなハレの場ではもっと上限は緩い。同じ食事をするにしても、利用シーンによっても異なるのが、「心の財布」というわけだ。 「心の財布」の大きさは普段接してい
期待値マネジメント―3つの戦略 Business | Partner Style | Society 店に行けば手にとって確かめられる、カネを出したらあらかじめどんなものが手に入るかがほぼ分かるモノ売りのビジネスと異なり、生産と消費が同時に行われる同時性を持つサービスビジネスにおいては、顧客の期待値を適正な水準に保つこと=「期待値マネジメント」が極めて重要である、ということを考えている。 顧客満足や顧客感動は、カネを払う前に持っていた期待値を、実際に提供した価値がどれだけ上回ることができたかで決まる(良い意味での裏切り、とか)。つまり、初期期待値がリソース上現実的に提供可能なレベルをはるかに超えて高ければ、提供側がどう頑張っても顧客を「がっかり」させてしまうことになる。医療、介護、教育、公共サービスといった領域で起きている「モンスター化」の一因は、この初期期待値の暴騰にもあると思われ、期待
ロストジェネレーションと麻枝准の時代 Subculture 昨年、「永遠の現在」(2008/08/17)に寄稿させていただいた原稿です。1年以上前なので、今となっては古いというかどうかというところもあるでしょうが、そのまま転載します。ご笑覧ください。 --- ロストジェネレーションと麻枝准の時代 (初稿: 2008/06/29) 【社会現象としてのロストジェネレーション】 「ロストジェネレーション」は、今年(2007年)始めに朝日新聞によって、バブル崩壊後の「失われた10年」に就職を迎え、正社員になることが難しかった超就職氷河期世代(1972年頃~1982年頃生まれ、2007年現在25-35歳)を指す言葉として使われている。香山リカが「貧乏クジ世代」(*1)と呼んでいるのと同じであり、1900万人が該当するという。原義とニュアンスが違う(*2)とか高給取りである新聞記者からの上から目線がイ
東方にみるエコシステム・マーケティング Business | Subculture NHKでもとうとう取り上げられた(東方プロジェクトの創作者ZUN氏が『ザ☆ネットスター!』(NHK BS2)に出演!とか)東方がウケた理由は各所で指摘されていて、 [subculture] はてなブックマーク > 東方Projectはビックリマンの再来か - バレエイメージ研究所日誌 一言で言えば、本家の素材をもとにして3rdパーティが色々できるから、ということで、大体その通りだと思われるが、考えてみればこれは以前に「エコシステム・マーケティング」(*1)で書いたもののコンテンツビジネスにおける例と言えそうだ。 (*1)なお、この辺の話がしっかり書いてあるビジネス書としては「キーストーン戦略 イノベーションを持続させるビジネス・エコシステム (Harvard Business School Press)」が
「婚活」ブーム、ホント? Partner Style | Society 社会学系のネーミングセンスに長けた山田昌弘氏が名づけた「婚活」だが、本当にブーム、なのだろうか。J-CASTニュースのコメント欄には男性と思われる怨嗟の声が怒涛のように連なっており少々引くが、「あなたの魅力のせいじゃない!――恋の悩みNo.1「出会いがない」を解決!」を見ると、これは要は結婚情報サービス会社のマーケティングじゃないの、とも思わせられる。 確かに、少子化で若年層が減少する中で、人数的にボリュームのある30歳代を後押しすることは、結婚市場への参加者を増やすことに繋がり、ビジネス上も、少子化対策という点でも有効であろうとは思われる。ただ、それが最適な打ち手なのかどうかはよく分からない。施策の妥当性はその目的、「何のため?」を一旦上に上がって考えた上で、その目的を達成するための他の手段はないか、を考えて、その
顧客満足疲弊のデススパイラルは止められるか Business | Society 製品・サービスが成熟し、機能による差別化が困難になる中で、デザインやサービスの体験といった機能価値から体験価値による差別化を狙うことはごく普通になりつつある。中でも顧客満足、顧客満足を超える顧客感動を追求します、はどの企業も言ってることであり、単に言葉上の「顧客満足」「顧客感動」にはもはや差別化する余地は小さい。しかし、やらなければ競争に負けかねない。 一方で、こうした過剰な顧客満足の追求が、顧客満足主義に慣れ増長したモンスター顧客化の時代の中では、現場の労働者の感情労働(=高度な感情コントロールや期待される感情の提供を求められる労働)の度合いを高め、サービス残業を増やし、現場の疲弊を招いている可能性がある。 長時間低賃金で客や会社や社会の悪口を言わず顧客満足主義で働くことに同意しなければ「非国民」と判断され
持たない人生 Partner Style | Society 「持たない生活」という考え方あるいはライフスタイルは「持たない生活」「『持たない!』生き方―気楽でシンプルな人生のススメ」といった書籍の発売年を見ると数年前に流行ったようだが、類似の言葉である「シンプルライフ」にしろ「ロハス」にしろ、物欲や消費による自己実現の時代から一歩距離を置くという何かしらのポリシー(もしくはミーハー心)でもって選択するものだったはずである。 一方、昨今、カーシェアリングなどで起きている「所有から利用へ」という流れは、ガソリンの高騰を受け、より実利志向・機能志向によって広がっているように思われる。田舎でクルマがなければ日常生活の移動ができないという状況では機能的な効果が大きいので依然として十分に実利的だが、公共交通機関やタクシー、レンタカー、カーシェアリングが揃っている都市部では実利性が薄れ、必要な時に必要
「ミスマッチ」の2つの理由 Partner Style | Society 昨今「高学歴ワーキングプア」という言葉も登場した一部の高学歴者の就職難、厳しい業種や中堅以下の企業における求人に対する応募不足、晩婚化・非婚化といった社会現象の背景にはしばしば需給の「ミスマッチ」があるとされる。 需給のミスマッチ また、男女とも、お互いを結婚相手としてみなせない、という意識もある。現在の日本では女性が経済力を付ける一方、子育てのサポートが十分ではないために、女性の多くには子どもを産むと仕事を辞めざるを得ず、男性の収入を当てにする上方婚志向(収入・年齢・階層の高い者との結婚を希望する)が根強い。男性からすれば「給料は頭打ちなのに、女性は金がかかる。子ができればなおさら。」女性からは「今の日本の社会で女性が自立して生きるのは不安。(子どもを産むために)早く結婚したいが、(女性の上方婚志向を満たす)いい
次の「儲かる仕組み」はどこにある? Business 昨日はあと3年でのアナログ放送が停波になるというニュースが流れていたが、到底デジタルチューナが行き渡るとは思えない中で、TV業界も転換点にあるらしい。 [business] はてなブックマーク > 若者はもう「泥のように」働かない - 池田信夫 blog 散々言い尽くされているように(煽りが大きいけども)インターネットの影響が大きいのだろうが、雑誌は言うまでもなく、新聞業界も含めてマスメディアのビジネスが厳しい状況に陥りつつあるようだ。 「嫉妬主義」に立てば、末端の制作会社や新聞販売店がワープアに近い状況にも関わらず、規制や既得権に守られて平均年収1000数百万円を稼ぐ大手TV局や大手新聞社が苦境に立たされるのは、「ざまぁwww」の一言で終わりかもしれないが、そうは言っても、マスメディアの周りにはコンテンツ(およびクリエイター)や広告代
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