猛暑下での農作業を乗り切るため、電動ファン付き作業服の利用が広がる中、東海地方の男性読者から本紙「農家の特報班」にある取材依頼が届いた。今夏、友人の40代男性がファン付き作業服を着たまま農作業中に熱中症で亡くなったという。「厳しい暑さの中で、ファン付き作業服を使うべきなのか調べてほしい」という男性の声を受け、メーカーや専門家を当たった。 記者はまず、製造メーカー複数社に、厳しい暑さの中でもファン付き作業服を使って良いか問い合わせた。ある大手メーカーは「猛暑で使うかは使用者が判断すること」と回答。別のメーカーも「暑い環境下では効果が少なくなる」としつつも「使用を控えるべき温度設定は設けていない」と説明した。 両社の商品は、作業服店やインターネット上で広く販売されている。販売業者が「熱中症対策商品」と明記して売るケースも多い。だが、ファン付き作業服を着ることで、具体的にどれぐらい体を冷やせるか