10月24日(土)に京都大学文学研究科で行われた、「緊縛ニューウェーブ×アジア人文学」という、不思議なタイトルのシンポジウムに出演した。京大文学部に勤めていた頃の同僚である出口康夫さん(哲学)に頼まれて、ふーん文学部でそんなことやるのかという、まあ興味本位で参加したのである。本来は4月に予定されていたのだが、コロナのために延期されたのだった。かなりの人が現地に観に来て、オンラインの視聴者も国内外から何万という単位であったらしい。大変なイベントに呼んでもらったということが後で分かった。 とはいえぼくは、「緊縛」という文化についてほとんど何も知らないし、「アートとしての緊縛」という題を最初にいただいたが、到底そんなことは話せないと思って悩んだ挙句、「縄と蛇」という話をした。縄が人間身体を緊縛する以前に、縄はそもそも自分自身を緊縛しているではないかという考えから、縄の想像的・象徴的・神話的起源で