横浜ベイブリッジに謎のミサイル投下、収まらない混乱、ついには治安維持に自衛隊まで出動…アニメ映画史上、かつてないリアリティで「日本における戦争」を描いたアニメ映画『機動警察パトレイバー2 the Movie』(監督:押井守)。1993年に公開された作品もかかわらず、なぜいまだ根強い人気を誇るのか? そこで描かれる「戦争のリアル」とは? 新刊 『ゴジラvs.自衛隊 アニメの「戦争論」』 (文藝春秋)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/ 後編 を読む) 【写真】この記事の写真を見る(3枚) ◆◆◆ 『パトレイバー2』の通信シーンのリアル小泉悠(以下、小泉) 『機動警察パトレイバー2 the Movie』に「F-16改」が出てきますよね……。 太田啓之(以下、太田) はいはい、「F-16改ナイト・ファルコン」と「F-15J(改)イーグルプラス」。それぞれF-16とF-15の架空の改良版
