1.農業ブーム 今、農業が俄かなブームになっています。厳密に言うと、農業を話題にすることがブームになっていると言った方が適切でしょう。このブームの背景にはいくつかあります。 まず、食糧自給率や食の安心・安全という、食糧に対する日本人としてのニーズがあります。次に、農業人口の減少・高齢化や耕作放棄地の拡大という、日本のリソースに対する懸念があります。さらに、これらのニーズや懸念を解決する手段としての農業政策(政治視点)や自治体または民間企業によるビジネスモデルに対する考え方(経営視点)があります。特に3番目のビジネスモデルについては、今まで手をつけて来なかった領域という認識が一般的であり、多くの人がここに着目しています。 2.土着文化 日本の農業技術や農業に関わる文化は先進的だが産業化については後進国であるという指摘もあります。これは、日本の農業が独特の土着文化を起点にして発展したことが1つ