相次ぐ地震、「異常気象」と言ってよいほどの全国的な猛暑、そして豪雨災害。コロナの流行に加え、日本に暮らすかぎり、年中、災害は免れないと言っても過言ではない。 2019年10月12日、台風19号で、僕の自宅は140cmの浸水被害に遭った。その体験記は、公開当時に多くの人から反響をいただいた。 あれから11カ月。日常生活はなんとか取り戻した。 いま、防災の日(9月1日)を機会に、少し視点を変えて、「被災から日常生活を取り戻すまでに何が起こるのか」「有効な支援や対策」「水害における都市の住宅の“盲点”」などをまとめてみたい。 1. 大事なお金の話。「保険」の損害認定は、交渉次第で大きく変わる被災した翌週にやってきた損保会社の担当者による調査の様子。床上浸水が140cmだったことを測っているところ。撮影:伊藤有台風19号での被害復旧にあたっては、さまざまな公的支援や、自身の保険を使うことになった。
