宇宙航空研究開発機構(JAXA)と情報通信研究機構(NICT)は27日、雲と雨、雪を区別でき、雲を断層撮影できる雲プロファイリングレーダー(CPR)の試作品をつくば市千現のJAXA筑波宇宙センターで公開した。雲中の氷の粒子の動きまで観測できる世界初の衛星搭載ドップラー気象レーダーで、欧州宇宙機関(ESA)と協力して開発を進めている地球観測衛星に搭載される。 同衛星は森林火災の煙や黄砂など地球大気中の大気微粒子を観測し、雲の断層撮影を行う国際共同プロジェクトに活用される。二酸化炭素濃度による気候変動の予測誤差を少なくするためのデータ収集に役立ち、大気汚染による微粒子が雲に与える影響や、雲の量と地球温暖化の関係についての解明に、大きく寄与することが期待されている。 2015年11月、南米の仏領ギアナから打ち上げられる予定。衛星は高度400キロの軌道で地球を周回。幅750メートルの帯状に観測、2
衛星から雲粒子の動き観測=世界最高のレーダー開発−15年打ち上げ・宇宙機構など 衛星から雲粒子の動き観測=世界最高のレーダー開発−15年打ち上げ・宇宙機構など 宇宙航空研究開発機構と情報通信研究機構が開発した雲の微粒子の分布や動きを観測するレーダー。2015年に欧州の衛星に搭載して打ち上げる=27日午後、茨城県つくば市の筑波宇宙センター 地球全体の雲粒子の分布や動きを詳細に捉え、温暖化予測や台風などの気象予報の精度向上を目指す世界最高性能の衛星搭載用レーダーを宇宙航空研究開発機構と情報通信研究機構が開発し、筑波宇宙センター(茨城県つくば市)で27日、報道陣に公開した。 この「雲プロファイリングレーダー」は、一部の電子機器がまだ試験用だが、今後宇宙用機器に交換して欧州宇宙機関の衛星「アースケア」に搭載する。2015年11月に南米のフランス領ギアナからソユーズロケットで打ち上げられ、データは
EarthCARE(Earth Cloud Aerosol and Radiation Explorer)は、日本と欧州が協力して開発を進める地球観測衛星です。 搭載する4つのセンサ(雲プロファイリングレーダ、大気ライダー、多波長イメジャーおよび広帯域放射収支計)により、雲、エアロゾル(大気中に存在するほこりやちりなどの微粒子)の全地球的な観測を行い、気候変動予測の精度向上に貢献します。 気候変動予測は、コンピュータによるシミュレーションで行われていますが、このシミュレーションの正確さは、自然現象をいかに正確に反映しているかが重要になります。 しかし、気候変動に関係する自然現象がすべて明らかになっているわけではないことなどから、現在の予測には不確実性が生じています。この不確実性が生じる要因でとりわけ大きいと言われているのが、地球大気の放射収支における雲やエアロゾルの効果です。 EarthC
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く