教育出版の大手「旺文社」とアニメ製作大手「プロダクションI.G」が協力し、この夏、ユニークな学習参考書を出版した。タイトルは『教科書よりやさしい日本史』(石川晶康著・1000円)。卑弥呼、聖徳太子や源頼朝、田中角栄ら古代から現代までの人物を人気アニメーターが独特のタッチで表現した異色の内容。「アニメ世代の中高生たちが抱く『日本史は難しい』という思いを変えたい」と、旺文社は狙いを説明している。 若者の活字離れは進み、日本史に苦手意識を持つ中高生は多いという。「少しでも楽しく日本史を学べる方法はないだろうか」。旺文社で高校文系の参考書などを担当する編集者の岡崎有里さんは、アニメで育った中高生向けにビジュアル面を意識した参考書の企画を思いつく。社内会議では「なぜ参考書にアニメが必要か」など反対の声も出たというが、岡崎さんは「文章だけでは無味乾燥な史実でも、アニメでイメージできれば歴史に親近感を抱