消費者金融業者などによる個人向け無担保ローンは、なにかと資金が入用な一方で、現金はもちろん高価な資産を持たない庶民にとってはありがたい存在ではある。 しかし、金融業者が、無担保という言葉の印象ほど何の当てもなくカネを貸しているわけではないことは覚えておくべきだろう。 人間関係という無形資産 金融業者が考える回収の当てについてのひとつのシンプルな考え方は、債務者が真面目に働いて、将来的に資金のゆとりができたときに回収するという考え方で、これこそがもっとも基本であり、もっとも自然であるように思える。ただ、金融業者は、一般に、債務者から生じる将来的なキャッシュフローを、少なくとも完全には信用したりしない。その人は会社が潰れて失業するかもしれないし、病気になるかもしれない。そうしたリスクは範囲が広過ぎて、とてもではないが対処しきれない。そんなことをいちいち検討していたら、利息をいくらもらっても審査