『本は10冊同時に読め』という本を上梓していらい、断続的に「トイレで本など読めるわけないじゃん」というお小言を頂戴する。たしかにトルストイだの源氏物語だのはトイレでの読書に不向きである。ビジネス書でも『もしドラ』あたりが限界であり、『失敗の本質』となると力みすぎるかもしれない。 じつはボクがトイレにおいてある本はトリビア系や辞典系の本なのである。見開き1ページ読み切りという本だ。場所柄「へーー、なるほどねえ」とうなづける本を選んでいるのだ。 著者には申し訳ないが、本書はトイレの常備本として本当におススメだ。木に少しでも興味のある人はもちろん、木に興味がない人でも、「へーー」の連続なのだ。トリビア本を狙って作っているようでもない、淡々とした編集が素晴らしい。 フルカラーの事典である。50音別ではなく「祈りの木」「匠を支える木」「薬になる木」など木を8つのカテゴリーに分類して紹介している。たと