抜群の知名度と女性リーダーへの期待を追い風に民進党代表選を制した蓮舫氏。「しっかりと選択してもらえる政党をつくる」との意気込みと裏腹に、民進内では早くも「お家芸」と揶揄されるゴタゴタが拡大しそうな空気が漂っている。 強まる「野田カラー」 その主因が、21日に正式に決まった新執行部人事だ。特に野田佳彦前首相の幹事長への起用を巡っては、今なお党内から批判の声が相次いでいる。 蓮舫氏にとって野田氏は後見役であり、自民党の二階俊博幹事長ら与党幹部に対峙できる重みのある存在だ。台湾籍との「二重国籍問題」を巡って民進内にくすぶる不満を封じ込めるとともに、弁舌に定評がある野田氏を衆院やテレビ討論での論戦の柱に据えたい思惑もにじむ。 かつて泥臭い「ドジョウ」を自称した野田氏。今回は「蓮(ハス)の花を下で支える蓮根(レンコン)になったつもりで徹底して下支えする」と得意の「野田節」をさりげなく垣間見せた。 だ