「会社の悩みは環境の工夫で解決できる」。そんなスタンスから多様な働き方を紹介しているメディア「WORKSIGHT(ワークサイト)」は、雑誌媒体とWEB媒体を使って、国内外の新しいワークスタイルを読者に届けている。しかし「環境の工夫」と聞いても、いまいちピンとこない読者も多いはず。本当に環境が悩みを解決してくれるの? 良いオフィスと悪いオフィスって? 同誌編集長で働き方のオーソリティである山下正太郎さんにそうした疑問をぶつけながら、これからの働き方のヒントを教わった。 ■日本の働き方改革、一番の問題はどこにある? 山下正太郎さん(以下、山下): まず企業側でいえば、働き方改革で何をしたいのかが曖昧です。ワーカーのためなのか、コストダウンのためなのか、他社がやっているからという義務感で動いている企業が少なくありません。他の動きに敏感であることも戦略のひとつですが、目的なき改革で取り組みが中途半