皮肉な見方をすれば、日本シリーズを主催する日本野球機構(NPB)関係者にとっては暗雲の垂れ込める、広島の連勝だ。 「なんとしても32年ぶりの日本一になって黒田さんの花道を飾ろう」と広島ナインが結束。シリーズ開幕直前、電撃的に今季限りでの現役引退を発表した黒田にとっては狙い通りの展開といえる。が、NPBにとっては黒田効果が大きすぎ、大誤算だろう。 NPBにしてみれば、二刀流・大谷人気に加え、黒田の現役引退という全く予期せぬサプライズ効果で大接戦。どちらが勝っても第6、7戦で決着と期待したのも無理はない。 ところが、戦前の予想で不利といわれていた広島が、一気に敵地・札幌で32年ぶりの日本一を決める可能性が膨らんできた。札幌への移動日をはさみ、25日の第3戦に黒田の先発が早々と緒方監督から公表されている。