解題 双六は、「雙六」、「双陸」とも書かれ、古くから親しまれてきた遊戯である。 実際には、2種類の双六があり、上がりを目指してサイコロを振り、早く上がれるかを勝負するのが、絵双六である。もう一つは、遊戯盤を用いて2人で行い、盤上に配置された双方の石をどちらが先にゴールさせるかを競う盤双六である。 盤双六は、古くから上流階級だけでなく民衆にも愛好されていたが、やがて勝つための方法なども研究されていった。 本書は、勝つための手引書として作られた一冊である。江戸時代前期に刊行されたものであり、局面における石の動かし方などが書かれている。