今年6月、筆者が編集主幹を務めるサウザンブックス社のレーベル「サウザンコミックス」の第5弾パヴェル・チェフ『ペピーク・ストジェハの大冒険』(ジャン=ガスパール・パーレニーチェク、髙松美織訳、サウザンブックス社、2023年)が発売された。サウザンコミックスではこれまでフランス語圏のマンガ”バンド・デシネ”を2点、アメリカのコミックスを1点、台湾のマンガを1点刊行してきたが、今度の作品はチェコ・コミックである。 パヴェル・チェフ『ペピーク・ストジェハの大冒険』(ジャン=ガスパール・パーレニーチェク、髙松美織訳、サウザンブックス社、2023年) 原書は2012年、チェコのペトルコフ(Petrkov)社から刊行され、チェコ国内の権威ある文学賞「マグネシアリテラ(Magnesia litera)」の児童書部門を受賞している。 作者のパヴェル・チェフは、鍵屋や消防士を経て、2000年にデビューした異色