『週刊プレイボーイ』で「挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンが、イスラエルを「特別扱い」しているとしばしば批判される米メディア、逆に「無邪気なパレスチナ応援」が目立つ日本メディア、それぞれの問題点を考察する。 * * * 日本ではあまり大きく報じられませんでしたが、イスラエル軍の兵士9人が基地内に収容されていたパレスチナ人に虐待を加えていた疑いで拘束されるという事件がありました。 許されない暴挙であることは論を俟(ま)ちませんが、この問題の報道に関連して考えさせられたのは、現代社会を生きるわれわれがメディアとどう向き合うべきかという難問です。 イスラエル兵による虐待は、性的な暴行(肛門に電気棒を突っ込むなど)も含む凄惨な拷問死にまで及んだとされています。ところが、人権や公正を重視するはずのアメリカの大手リベラルメディアは、イスラエル関連になるとどうも