今日はノーベル化学賞。 毎日毎日、私たちのDNAは傷つきまくっているそうです。その傷を治してくれる仕組みはものすごく緻密でよく出来てるというお話。
![親にもらったDNAを修復するなんて! ~DNA修復~](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/742e9842224963f8a24228aa69212e01f0b8a419/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fs.tgstc.com%2Fogp3%2Fd68d2d6cc0d8ee5b70e8975a943d62bd-1200x630.jpeg)
◆「強い者が生き残ったわけではない。賢い者が生き残ったわけでもない。変化に対応した者が生き残ったのだ」――チャールズ・ダーウィンの『種の起源』の一節だと聞いたのですが、いったいどういう文脈の中で語られたものなのか、私はずっと気になっていました。当サイトで公開指名手配したのは01年4月でした。半年後の9月27日、この言葉は当時絶大な支持率を誇っていた小泉純一郎総理大臣の所信表明演説で使われて一段と有名になりました。この言葉はダーウィンが語ったものではありません。『種の起源』にはそれらしき文言がありません(キリッ)。 使用例 / 見つからない引用元 / 後世の創作? その後の使用例 / 宇大学長の見識 (08/03/16追記) 犯人はあなたです!? / Wikiquoteと社会学者 (14/02/16追記) 既視感 (14/02/03追記) ◇ 使用例 「指名手配」から1年を経て、ほぼナゾは解
欧州原子核研究機構(CERN)が5つのクォークで構成されるという粒子「ペンタクォーク」を発見したと発表した(PC Watch、CERNの発表) とっても大変な発見かも? 大型ハドロン衝突型加速器「LHCb」を用いた大規模な実験結果から得られたもの。今まで2つのクォークからなる「中間子」や3つからなる「バリオン」という粒子は確認されていたが、4つや5つのクォークからなる粒子の存在は確認されていなかったという。
柞刈湯葉(いすかり・ゆば) @yubais まずはプリニウス時代の博物学に遡ってみましょう。このころ自然には「動物・植物・鉱物」という3つの界があると考えられており… いやさすがに遡り過ぎだ、20じゃ済まないぞ 2015-07-11 17:14:11 柞刈湯葉(いすかり・ゆば) @yubais まず結論から言うと、ウイルスは生命なのかと聞かれると大抵の生命科学者は「No」と言います。たまに「Yes」派の人がいるかな。 なんでかと言えば、まあ「生物」の定義を地球生物に基づいて考えてみた結果、どうもウイルスは別枠にしないと具合が悪いからです。 2015-07-11 17:21:10 柞刈湯葉(いすかり・ゆば) @yubais まずウイルスというのは基本的に、ほかの生物に寄生して、その細胞を利用して増殖します。ウイルス単独では、いくら日光や水や栄養を与えても増えません。 一方、宿主がおらず単独で
「シャープペンシルを使って文字を書くためにはどんな力が必要ですか?」と質問されたら、あなたはどのように答えるだろうか。 シャープペンシルを持って動かすための筋力、芯が紙を滑ることで作られた黒鉛の粉を紙の繊維のなかに残すのだから摩擦力、文字を書くのだから思考力も必要だ、などと答えるのではなかろうか。 しかし、世界中の物理学者に同じ質問をすると全員から同じ答えが返ってくるはずだ。それは電磁気力である。物理学者たちにとって力は4種類しかないからだ。重力、電磁気力、弱い力、強い力である。 筋力も摩擦力も脳の働きもすべて 電磁気力が引き起こした現象である。いろいろな原子をまとめて水やタンパク質などの分子を形作るのは電磁気力だし、その分子同士がどう結合し動くかも電磁気力によって決められる。それでは他の3つの力は何を意味しているのだろう。 重力については説明する必要はないだろう。宇宙で無重力状態を体験す
私はどこからどう見ても文系でサイエンス的な素養は全くなく、数学大嫌いな人間なんですが、進化論についての一般向けの本を読むのは大好きでして。 そんな私が面白がってきた本を並べてみたら、私みたいに面白がりたい人へのブックガイドにならないかな、なったらいいなぁ、などとしばらく前から考えてまして。忙しくてブログ書く時間がとれなかったんですが、時間がとれたのでやってみますね。 そもそもなんで進化論の本を好んで読むようになったのか振り返ってみると、ご多分にもれず、学生時代にグールドの「ワンダフルライフ」を読んだから、なんですねー。 奇妙奇天烈でかつ美しいバージェス動物群のイラストに彩られた本書。もうそのイラストの数々を眺めているだけでも楽しめるのですが、その生物たちについて語るグールドがこう、熱いわけです。修造みたく*1。 グールドが本書で展開する進化観というのが彼独特でして、曰く、カンブリア紀に突如
何がきっかけか忘れたのですが,一般に n 次元の重箱には隅が 2^(n-1) 個あるのだなということを思ったので,たいした話ではありませんが書いてみることにしました。 n 次元重箱とは,n 次元立方体の境界から一つの側面の内部を除いた図形である。具体的には,例えば の点であって少なくとも一つの座標が 0 または 1 である点の集まりから,第 n 座標のみが 1 であるような点をすべて除いてできると考えてよい。その場合,重箱の隅とは,第 n 座標が 0 であり,その他のすべての座標が 0 または 1 であるような点のことである。 そうすると,隅の集合は だから 個ある。だから例えば通常の 3 次元重箱には隅が 4 個あり(これはわれわれがよく知っている重箱の隅の個数と一致する),11 次元なら 1024 個ある。
1957年岐阜県生まれ。82年東京大学工学部卒業。86年同大学大学院工学系研究科博士課程中退。理化学研究所研究員、京都大学工学研究科助教授などを経て2001年より現職。工学博士。著書に『量子分光化学』、『蛍光X線分析』など。 以前に一連の原発問題の議論の中で、われわれの社会において「科学の民主化」と「民主の科学化」がいずれも大きく遅れている問題が指摘されたことがあった。 「民主の科学化」については一般の市民が科学的な思考をする習慣が身についていないことを、「科学の民主化」では科学者が科学的に正しいことだけに目が行くことで、民主主義にとって何が正しいかの視点が欠けていることが問題になっていることを学んだ。 そしてそれが、日本が原発問題で一つの方向性を打ち出すことを難しくしているのではないか、という論点だった。 どうもその問題が司法の世界にも持ち込まれているようだ。そして、それは人を裁きその自
こういっちゃなんだけど、オレは科学ってものが好きなんだ。 だから、研究に取り組む人たちに取材して話を聞くのはすごく面白くて楽しいし、大好きな時間なんだよね。 その気持ちは相手にも伝わるようで、ほんとうに色々面白い話を聞かせてくれる。 手前味噌の自慢話だけど、昔、同行してくれたカメラマンが取材後、「今日の先生は、最初は仏頂面でどう撮影するか困ったけど、鹿野さんと話しているうちにどんどん表情が良くなって、良い写真が撮れましたよ」なんてことを言ってもらったことがある。 あるいは、数人の方を相手に取材したあと、同行の編集さんに、「あの研究者の方とは何度も会っているんですが、一言も話すのを聞いたことがなかった。鹿野さんとは普通に話していてびっくりした」みたいなことも言われたことがある。 べつに、そういうふうに仕向ける、何かテクニックみたいなものがあるわけではなくて、オレ的にはただ素直に、そ
4月4 天然に存在した意外なもの(2) カテゴリ:有機化学 ということで、以前書いたネタの続きです。 ・珍しい官能基 天然にはずいぶんといろいろな化合物があり、まさかこんな構造は存在してないだろうと思えるものが、ちょくちょく見つかります。たとえば昔は、三重結合は天然物にはないなどと書かれた本があったものですが、今や下図のようなトリイン構造を持つものも見つかっています。どこかに突き刺さりそうな構造ですが、魚毒性があるのだそうです。ichthyothereolという名前ですが、どう発音したものなのかよくわかりません。 ichthyothereol 珍しい官能基としては、アジドを含んだ天然物がひとつだけ見つかっているのだそうです。「たゆたえども沈まず」さんでこれを知った時にはたまげました。非常にレアな構造ですが、いったいどのように生合成されているやら、非常に謎です。 アジドを含む唯一の天然物 同
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー) 前の記事:寝台列車個室にマイ食堂車を作る試み > 個人サイト 妄想工作所
「光の粒子と波の二重性を初めて捉えた画像」は誤報。米学会指摘2015.03.17 19:00 satomi 先日話題になった「光の粒子と波の二重性を初めて同時に捉えた画像」に「それは違うぞ!」と米国物理学協会が待ったをかけました。 同協会ニュース通信「インサイド・サイエンス」のBen Steinディレクター曰く、ここでわれわれが目にしている画像は光子(光の粒子)の集合体を捉えたものであり、あるものは粒子として動き、またあるものは波動として動く、それを同時に撮っただけなんだそうな。 量子物理学(宇宙が複数あるっていう多元宇宙論、粒子が一度に2つの場所に存在する理論など、常人の理解を超越する学問をやってる分野)では、宇宙のあらゆる物体は最も基礎的レベルにおいて2つの性質を併せ持つと考えられています。光も環境に応じて粒子と波、いずれかの特徴を帯びます。 その片方を捉えた画像はあるんだけど、光子が
クレジットカードの不正利用や個人情報の盗難は、消費者やカード業界にとっては深刻な問題だ。企業や消費者側の防犯対策にもかかわらず、カード情報や個人情報の盗難を防ぐことはますます難しくなっている。だが、量子理論がこの問題解決の切り札となるかもしれない。 オプティカル・ソサイエティが発行する専門誌『オプティカ』によれば、オランダの研究チームが量子力学を利用して、物理”キー”の認証に関する防犯対策を考案したというのだ。
東北大学多元物質科学研究所の上田潔教授、フランスのソレイユシンクロトロン放射光施設のCatalin Miron研究員のグループ、スウェーデン王立工科大学のFaris Gel'mukhanov教授らの合同チームは、アインシュタインとボーアの論争で思考実験として提案された2重スリット実験を、酸素分子の2個の酸素原子を2重スリットに置き換えることによって、初めて、実現しました。 アインシュタインとボーアは、 20世紀前半、光や電子があわせ持つ波としての性質と粒子としての性質の2重性の解釈について、論争を繰り広げました。彼らが論争の際に用いた手法は思考実験です。実際には実験を行うことなく、理論的思考によって実験結果を演繹するものでした。彼らの思考実験は、当時、実現できないものばかりでしたが、のちの研究者の想像力を大いに掻き立てました。現在も様々な実験的検証が行われています。合同チームは、アインシュ
素粒子物理学の標準理論は、なぜヒッグス粒子の生成によってビッグバン後に宇宙が不安定となり崩壊しなかったのかについて、答えを出せていない。その謎については、未知の物理が働いたからだといった理論が複数考えだされているが、答えは意外にシンプルな説明で得られるという研究成果が発表された。 【2014年11月19日 Imperial College London】 スイス・ジュネーヴ郊外の欧州原子核研究機構(CERN)でヒッグス粒子が発見されたのは、2012年(発見確定は2013年)のことだ。ヒッグス粒子が発見されたということは、加速膨張する初期宇宙でヒッグス粒子が作られたことによって宇宙が不安定になり、崩壊が引き起こされたはずであることを示す。だが現実として宇宙は崩壊していない。これはなぜなのだろうか。 その理由については知られざる未知の物理が働いたという説がいくつか唱えられてきたが、今回ヨーロッ
1.はじめに STAP細胞を巡る騒動は未だに続いています。今回は、この一連の騒動に関する私見を述べます。もっとも、私は分子生物学に関しては専門外ですので、あくまで科学の世界のルールという観点から考察します。博士課程ドロップアウト者で、論文を日本語・英語で計2報しか掲載できなかった私にその資格があるかどうかはわかりませんが。 ちなみに、論文のテーマはどちらも牛のうんこです(本当)。学会発表は口頭・ポスターで合わせて4回行いましたが、やはりテーマは全て牛のうんこでした(本当)。 参考(宣伝):うんこと食料自給率 −物質循環− 2.小保方氏本人による検証実験の是非 科学の定義は色々あるかと思いますが、「再現性」「普遍性」が重要な候補として考えられると思います。つまり、「いつでも・どこでも・誰でも」が鉄則だということです。特定の個人の手でしか起こせない、他人の手で再現できない現象は科学ではありませ
By NASA Goddard Space Flight Center 物理学上はありえないような信号がヨーロッパの欧州宇宙機関(ESA)にて長年検出され続けてきたそうですが、これはなんと史上初のダークマター(暗黒物質)粒子検出の瞬間であった可能性が高まってきており、これが事実ならば太陽核からは暗黒物質が放出されている、ということになります。 Dark matter may have been detected – streaming from the sun’s core | Science | The Guardian http://www.theguardian.com/science/2014/oct/16/dark-matter-detescted-sun-axions 暗黒物質は視認不可能な謎めいた物質ですが、宇宙全体の85%を占めるもので、宇宙に関する謎を解き明かすには絶対不
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