ハウスエージェンシーは「新しいことを始める」ことに弱い組織である。 なぜなら、親会社からの案件(引き合い)に軸足を置くがあまり、効率化を求めて業務が細分化されることによって、スキルや思考が縦割りになっているからである。結果として、デジタルマーケティングやWebのようなテクノロジーの進化が著しい分野に適応するDNAなど根付いておらず、柔軟かつやる気のある人材が常に不足しがちである。 この「人材とスキルの問題」が、国内企業のデジタルシフトの大きな足かせになっている。web担当者やCRM担当者からの業務シフトしただけでは、意識改革とノウハウ習得に膨大な時間を要してしまう。 そもそもの背景にある問題として、ハウスエージェンシーに限らず、特に規模の大きい会社であれば「OJT」という名の現場至上主義で個別最適人材を量産してきたからである。その会社のその業務でしか通用しない人材育成は、業界における人材流