自分だけの「名言集」をつくれ!〜「日本人」再興への道──“心の不良債権”をどう克服するか(6) 2008年3月21日 以前、ある銀行の重役の方から、本にまつわる興味深いお話を伺った。ご自身が「面白い」と思った本を社内の書棚に入れ、他の社員が自由に読めるようにしたそうである。ちょっとした「社内文庫」だ。すると意外にも、若手を中心にけっこう多くの人が借りて行ったという。 本の共有が文化になる さらに興味深いのはここからだ。こうして貸し出しと返却が繰り返されるうち、多くの社員が同じ本を読むことになる。一つの部署の全員が読めば、その本の内容は部署の共有財産になる。これが部署の意識レベルと結束を高めるのに役立ったという。 会社組織である以上、メンバーは少しずつ定期的に入れ替わる。しかし、培われ、共有された教養・文化は部署内で継承される。この重役は、「本を中心としたこうした文化の継承を、企業の伝統と