これまでに情報爆発(=データ急増)をキーワードとしてストレージ・システムについて考えてきた。第11回は技術論から離れて、ストレージビジネスを取り巻く状況について解説する。 内容の一部はすでに弊社ホームページのコラムや、別の媒体でも述べたことを含んでいるが、状況は全く変化していないのであえて再びここに整理しておく次第である。 ストレージはシステムの中で特異なポジションにある(図1)。以下、これらを詳細に見ていく。この違いを意識している人は意外に少ない。 システム管理とはストレージを管理することだ ネットワーク装置はデータの経路でしかないし、サーバーはデータの加工場の役割しかない。どちらもデータを利用するときには必要となるが、データは一時的にそこに存在するだけであり、電源を切ってしまえばそこには何も残っていない。 ストレージだけが常にデータを保持している。この点で、IT装置の中では特別な存在な