高齢者の特殊詐欺の被害を防ごうと、みなと銀行(神戸市中央区)は5日、70歳以上を対象に、現金自動預払機(ATM)を使った振り込みの制限を始めた。兵庫県警の依頼を受けた措置で、県警によると、同様の取り組みは他府県ではすでに実施されているが、県内の金融機関では初めてという。 制限を受けるのは、同行に口座を持つ70歳以上の顧客のうち、ATMでキャッシュカードを使った振り込みを3年以上していない人。同行の県内外のATM計546カ所すべてが対象となる。対象者がATMで振り込もうとしても、窓口に行くよう指示が表示される。 県警生活安全企画課によると、今年1~5月の県内の特殊詐欺の被害は、昨年同期より196件多い322件。被害総額も5574万円増えて6億5524万円に上っており、被害者のうち65歳以上が64・3%を占めている。市役所など公的機関の職員を名乗り、「払い過ぎた医療費が返ってくる」などといって