DRBD9は多ノードレプリケーションなど数多くの新機能を持っていますが、既存のDRBDユーザにとっての最大の関心事は、なんといっても「データと設定の互換性」でしょう。したがって、連載の第1回では、DRBD 8.4とDRBD 9.0の互換性の概要を紹介します。 なお以下の説明におけるDRBD8のバージョンは、すべてDRBD 8.4になります。DRBD 8.3以前のバージョンとDRBD9はダイレクトにバージョンアップすることはできず、いったんDRBD 8.4にアップグレードする必要があります。 メタデータは互換である現在のメインバージョンであるDRBD 8.4は、もともとDRBD8からDRBD9への橋渡しを目標のひとつにしていました。このため、2ノード構成時のメタデータは互換です。DRBD 8.4からDRBD 9.0へのバージョンアップにあたって、メタデータの作り直しやデータの一時退避とリスト