第30回 社会人博士の取り方 前回、出口俊一オーナーの呼びかけで大きなテーマについて次々と記事が寄せられ、さすがDND、皆さん深い議論をしているなと思いました。今回は、ちょっと気を抜けるよう、少し穏やかな話題を提供したいと思います。社会人博士のすすめです。 「Ph. D.」 旧知の友人に久しぶりに逢った時、名刺を渡すと、「博士(工学)?いつ取ったんだい?」と聞かれます。小さい声で、「2年前、4年かかったよ。」と答えます。 筆者が東京大学大学院工学系研究科環境海洋工学専攻後期博士課程に入学したのは、2004年10月 のことでした。きっかけは、経済産業省同期の平田竹男現早稲田大学教授 から、「学位を取りたいのだが良い教授を知らないか」とのご依頼があったことです。平田君には、当時、社会人学生を受け入れ、また友人の何人かが門下にいた松島克守東京大学工学系研究科教授を紹介することにしましたが、平田君