物語製造業の人間からのコメント。 まずはじめに、(対価のない)残業とか長時間労働は、悪であるっていうのは異論がない。 じゃなんでこんなドラマ作ってるんだよ、糞野郎死ね、と言われれば反論のしようがないんだけれど視点の補足として2点ほど足したい。 ひとつめは、僕等としては残業を戦いたいわけじゃなくて苦闘みたいなものを描きたいんだよ。物語上の要請として、成功や勝利の全段階として、苦戦や熱戦の描写が必要だ。これは物語設計上の問題なので、もう、どうにもならん。エンタメとして人間が楽しめるパターンは限られてる。難問の提示→工夫や挑戦→解決(勝利)という構造は、壊せない(壊してもいいけれど、エンタメとしては大衆に訴求できなくなるだけだ)。 もちろん、「苦闘」という抽象的な設計要請を「長時間労働やブラック労働描写」にする必要はない。感情導線を作中のどういうエピソードとして描くかは、作者(この場合脚本家か)