公開コピー誌 高校生のための なんでも複素化! 暗黒通信団 ●1 はじめに 「数学は嫌い」という人は多い。なぜか? 難しいし、面倒くさいから だ。数学の授業というのは基本的に演習中心で問題を解かされる。問 題が簡単なら優越感に浸れるが、大抵そんなことはない。どうせ問題 集の巻末に答えが載ってるくせに、何を好んで問題と格闘しないとい けないのか。試験だってそうだ。習った公式を当てはめられるよう な問題は出ないし、制限時間はあるし、電卓も使わせてくれないし、 証明といえば、余りに技巧的で騙されたようだし、問題を解いたから 何か世の中で役に立つとも思えないし、そもそも理系などオタクの廃 人ばかりだ。だから数学なんて大嫌い、と、こう来る人が実に多い。 しかし、ちょっと待て。数学というのはそもそも問題を解くだけの 学問ではない。数学の面白さは、問題を解くことよりも、むしろ問題 を作る方にある。中世