茶碗に“名のある絵師が描いた絵”があるとそれだけが目立ってしまう。でも茶碗に描いてある絵はあくまでも装飾です。茶碗に大事なのは、それを使って良いお茶会ができること。“子どもが描いた絵”くらいの方が、絵が主張しすぎず茶碗としての役割をしっかりと果たせるのではないか、ということを書いています。コピーも同様で、普通の言葉であっても、結果として機能するコピーの方がよいと思っています。この部分は、頭では理解してもらえるのですが、うまく伝えて具体的に実践してもらうのが非常に難しい。 そのひとつの例かもしれませんが、コピーライターは造語や新語を作りたがるんです。もちろんうまくいくと、非常に効果的なんですよ。でも、日常でいつの間にか定着している言葉、“既聴感”のある言葉をまったく違うシチュエーションに置くと、受け手にとっての心地良さや新しい発見を伝えられるという方法もあります。広告は、「いまから商品にとっ