この2月、日本株は上昇を続けた。世界的な株高もあるが、日本は後半ほぼ一本調子で上げ続けた。これでもう、日本経済は安泰なのだろうか。 「売る人」がいなくなった日本株 なぜ株が上がり続けたのか。 第1に、下がる理由がなかった。売る投資家がいなかったのである。 2014年10月末以降の大幅な円安で、多くの海外投資家はドルベースでしか投資を考えないから、円安傾向を見込んで、日本株を売り時とみて、売った投資家が多かった。 GPIFと日銀が日本株をさらに買い増すというニュースで、日本株自体の需給期待から、日本円ベースでは株価は上昇したから、一時的なピークであり、今後は円安による下落傾向継続だから売り時という判断は、非常に論理的であったのである。 この結果、海外投資家の多くは、日本株のポジションを大きく落とした。誰も日本株を持っていない状態になったのである。だから、売る人はもうほとんどいなかった、あるい