システム的アプローチで教え方のノウハウを研究する「インストラクショナルデザイン(教育設計学・以下ID)」という学問分野がある。IDの方法論を利用すれば、研修をより効果的・効率的・魅力的にできるのだが、日本ではまだあまり広まっていないのが現状だ。そこで、IDの日本での第一人者、熊本大学 大学院社会文化科学研究科 教授システム学専攻長 鈴木克明教授に、その方法論と具体的な利用法について伺った。 目次 研修は最もコストがかかる手段で受け身体質を助長しかねない 最初に「成果」を定め、現状とのギャップを確認し、逆算で設計していく 「オーセンティシティ」を高めることが研修品質向上のポイント 態度変容を起こすには知識とスキルに分解して教える 研修は最もコストがかかる手段で受け身体質を助長しかねない IDの普及・浸透で、日本は欧米諸国に大きく後れを取っています。その大きな理由の1つは、日本企業が長らく研修