首都大学東京が設置する産業技術大学院大学(東京・品川区)は、2008年度から情報システム設計の専門家を育成する「情報アーキテクチャ専攻」のカリキュラムを改定する。情報システムの提供側(ベンダー)の人材だけではなく、ユーザー企業側で情報システム設計を主導したり、CIO(最高情報責任者)を務められる人材を育成するための教育内容を強化する。 具体的には、「企業会計」「組織論」などの経営系の科目を増やし、「概念データモデル」「IT投資管理」など経営とIT(情報技術)を結びつけるのに不可欠な知識の教育も強化する。日本IBM出身の戸沢義夫教授は、「企業内にいると若いうちはなかなか『上流工程』の仕事にかかわれないが、将来的にはやりたいという人が多い。そういう人を対象に上流工程について学べる場を提供したい」と説明する。 ソニーの情報システム部門を経てマネックス証券でCIOを務めた経験を持つ南波幸雄教授は、