−自衛隊の海賊対処活動とその実情 前編−の続き 前編では護衛活動開始前までに立てられた護衛計画や訓練・準備についてご紹介致しました。後編では、実際に行われた護衛活動や現地の活動を中心をご紹介したく思います。 ■海賊対処活動のベース、ジブチ国際自治港 海賊対処活動は日本を遥かに離れた地域での護衛活動となる為、補給や休息の拠点となる港が欠かせません。海上自衛隊では検討の結果、ジブチ共和国のジブチ国際自治港を活動の拠点としました。ジブチは人口86万人の小さな国ですが、ソマリア等の不安定な国の多い東アフリカの中にでも政情や治安が安定している国で、ジブチ国際自治港は近代的な設備を備えた港です。これは余談ですが、日本が政府開発援助(ODA)を出している国の中で、国民一人当たりで換算すると最もODAを多く受け取っている国でもあり、海上自衛隊が利用する桟橋も日本のODAで建造されたものです。なお、護衛活動