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黙秘と被害者の「知る権利」 ━拙著ノンフィクション『黙秘の壁 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』(潮出版社)アフター 第4回 高橋正人弁護士との対話 今年(2018年5月)に上梓した『黙秘の壁 名古屋・漫画喫茶従業員はなぜ死んだのか』には多くの高評をいただいている。感謝したい。被害者となった女性に報告をしたい気持ちでいっぱいだ。が、一方で弁護士や法律の研究者らから批判もSNS上で寄せられた。それは主に「黙秘権」をめぐる議論に関するもので、それらを整理・参考にしながら、犯罪被害者の権利拡大の運動を長年にわたり担ってきた弁護士の高橋正人弁護士と語り合った。 高橋正人弁護士■ 「黙秘」が目的化していないか■藤井 拙著『黙秘の壁 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』に対して、主にツイッター上で一部の弁護士から間接的・直接的に批判をいただきました。テレビなどコメンテーターをつとめる
手記・私の叔父はなぜ人の命を奪い、山中に遺体を埋め、罪の黙秘をしたのか聞きたかった(後編)拙著ノンフィクション『『黙秘の壁 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』(潮出版社)アフター 第2回今年5月に上梓した同拙著はさまざまな反響を呼んだが、事件を社会に伝えたことは同時にさまざまな余波を生み、被害者・加害者にかかわらず、「関係」した人々の人生は事件の影響を受けた。人の命が理不尽によって他者によって奪われた事件は、おうおうにして多くの周囲の人々を「巻き込む」ことになる。 拙著では、加害者夫妻(杉本恭教・智香子)の親族として仮名で取材に応じてくれた青年が登場する。彼は幼少期に、父親によってむりやり杉本宅に預けられた時期があり、さまざまな精神的な虐待を受け、その心的な外傷から立ち直れずにいた。そして、自分の父親と杉本夫妻をゆるすことはない。そして、加藤麻子さんという女性を死に至らしめながら
手記・私の叔父と叔母はなぜ人の命を奪い、山中に遺体を埋め、そして罪を黙秘をしたのかを聞きたかった(前編)━拙著ノンフィクション『黙秘の壁 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』(潮出版社)]アフター 第1回今年5月に上梓した同拙著はさまざまな反響を呼んだが、肝心なのはまだ事件を社会に伝えたことは、同時にさまざまな余波を生んだ。被害者・加害者にかかわらず、「関係」した人々の人生は事件の影響を受けた。人の命が理不尽によって他者によって奪われた事件は、おうおうにして多くの周囲の人々を「巻き込む」ことになる。 拙著では、加害者夫妻(杉本恭教・智香子)の親族として仮名で取材に応じてくれた。青年が登場する。彼は幼少期に、父親によってむりやり杉本宅に預けられた時期があり、さまざまな精神的な虐待を受け、その心的な外傷から立ち直れずにいた。そして、自分の父親と杉本夫妻をゆるすことはない。そして、加藤麻
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目次へ女子高校生コンクリート詰め殺人事件取材日記私が『少年の街』で描いたことは、この事件の公判記録を軸にしながら、事件の舞台となった街で生活する、たくさんの少年たちの在り様である。四人以外の少年も監禁の部屋には出入りしていたし、少女を監禁していたことは街の大勢の少年たちが知っていた。私は「なぜ?」という疑問を綾瀬という街そのものにぶつけたのである。その結果は絶望的でさえあった。直接的な加害者となった少年らの他にも、女性が監禁されていることを見聞きしていた少年は数十人に及んだ。かれらの「無関心」もまた殺意となって、女性を包囲していたのだ、と私は思わざるをえなかった。 これから日記形式で書きすすめることは、とても余話と銘うつことができるような、余裕棹々とした話ではない。二十二歳の私が息切れしながら取材をつづける過程で、取材ノートやメモの切れ端に走り書きしたり、ときどき道々で腰をおろして考えたこ
目次へ第二章 女子高校生コンクリート詰め殺人事件 取材ノート女子高校生コンクリート詰め殺人事件もうひとつの"真相"「女子高校生監禁殺人事件」については、事件から一○年が経過した今も、多角的に検証する必要があると私は考えている。事件が発生した当時、一部のマスコミから「野獣」と指弾された四名の少年たちは、主犯格のAをのぞいて全員が社会に復帰しているが、なにが彼らをかくも残忍な行為に駆り立てたのかという疑問は、私の記憶から決して消え去ろうとはしない。 当事件が起きた一九八八年末頃から、一○代の少年たちが引き起こす凶悪犯罪の動機が浮遊を始める。少年たちがおこなった残忍な行為と、そこにいたる動機や背景とのギャップ。犯罪の主体と、現実との乖離。そんな様相を呈した事件がその後の一○年間に頻発するようになるが、起点にあったのが同事件だと私は思っている。バブル経済という浮世に私たちが浸った最後の時期を境に、
目次へ4.少年たちの通った学校と住んでいた街 少年たちが卒業した区立東綾瀬中学 Aたちが卒業した区立東綾瀬中学は一九六四年に創立された。 足立区史にはこう紹介されている。 〔もともとこの地域は、田園地帯であったが、昭和三七年土地区画整理が行われ、住宅地として急激に発展し、人口もしだいに増加してきた。またこの地域は区立第二中学校の学区域に属し、生徒の通学時間は三○分ないし四○分を要していた〕 「校内暴力」で世の中が騒然とした七○年代の終わりから八○年代にかけての時期、足立区内の大半の中学でも同様の事態になったが、当の東綾瀬中学ではこうした問題は起きなかった。 同中学の様子をよく知る、足立区内の中学につとめるX先生に聞いた。 「あの学校では代々"伝統"として、ほかの学校が荒れていても自分たちの学校だけは荒れないようにする厳しい指導方針があった。学校のレベル引き上げに熱心なのです。足立区内では有
目次藤井誠二です。本日より拙著「17歳の殺人者」の序章、第一章、第二章部分を連載形式で公開します。 17歳の殺人者本書は二○○○年九月、ワニブックスより刊行された。 序章 一九八八年十一月の「あの日」へ ――まえがきにかえて 第一章 女子高校生コンクリート詰め殺人事件 1.少年カズキの告白 ・少年カズキとの出会い ・あの人にはかかわらないほうがいい…… ・凌辱行為のはじまり ・「センパイ、あの子、どうするんですか……」 ・抜け出られない泥沼 ・絶命の日 ・あの子、やっぱり殺されてしまったんだ ・放置された遺体 2.少年Bの告白 ・論告・求刑 ・加害少年らの住んでいた街へ ・草むらに捨てられていたコンクリート詰めのドラム缶 ・自白の瞬間 ・「離婚しないでください」 ・少年Aの生い立ち ・「考えたら、人を殺したあとだったんだょな」 ・少年たちの「事件」に対する「評論」 ・「人が苦しんでるのも楽
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