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ブックレビュー
note.com/ogatahisato
【2023/11/7追記】 OpenAI Dev Dayにて、開発者向けの大型アップデートが発表されました。この記事で紹介している手法は、Retrieval-Augmented Generation(RAG)と呼ばれてきましたが、今回のアップデートでコンテクスト長(やりとりできるテキストの長さの上限)がこれまでの8Kから128K(12万8千トークン)に大幅にアップするため、一般的な本の内容は1冊分丸ごと渡すことができるようになります。独自データベースとの連携という意味では、ここで紹介している手法も引き続き有効な手法ですが、API関連でも様々な機能が追加されているので、リリースやSam Altmanによるキーノートは要チェックです。 ChatGPTは、膨大な量のテキストを学習してはいますが、天気予報のような最新の情報や、ある特定の本の内容や、特定のサービスの詳細についてはじめから知っているわ
ChatGPTをはじめとする大規模言語モデル(LLM)を活用したAIが話題である。大規模言語モデルは数十億、数百億単位のパラメータ数をもつと言われるが、そもそもパラメータ数とは何のことだろう。脳の神経細胞の構造を模したニューラルネットワークにおいてのパラメータ数は、脳でいえばニューロンの数やニューロン同士をつなぐシナプスの数ということになるだろうか。 この記事によれば、はっきりとはわかっていないものの、人間の脳にはおよそ1000億から1500億個のニューロンがあり、一つのニューロンには1万個ほどのシナプスがついているという。 ちなみに、GPT3のパラメータ数は1,750億(GPT4は公表されていない)で、ほぼ人間の脳の複雑さに近づいていることになる。 ただ、こうした理解はそもそも正しいのだろうか。AIについてはAIに聞いてみようということで、まずはこのあたりを切り口にChatGPTとの対話
ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)は、今後あらゆる場面で活用されていくことは間違いありません。そして、このパラダイムシフトは、コーディングだけでなくUIやUXのデザインにも大きく影響することになると思います。 今のところ、OpenAIが提供している「素のChatGPT」は、言ってみれば「膨大な量の学習をした人が何もググったり調べたりせずに記憶だけで応えてくれている状態」ですが、Bing AIやChatGPT Pluginのように、必要に応じて検索や外部サービスを使いながら応えてくれるような対話型AIが今後たくさん登場することになるでしょう。 今回は、ChatGPTを既存のサービスと連携させる方法をみていきますが、プロンプトエンジニアリングは、指示文や質問文を工夫することで適切な回答を引き出すだけではなく、既存のプログラミング言語によるコーディングと適材適所で組み合わせることで
昨年から準備している本の執筆のために、思想家イヴァン・イリイチについて調べている。 1926年ウィーンに生まれたイリイチは、ヴァチカンで哲学と神学を学びカトリックの司祭となる。(メキシコCIDOCでイリイチに直接師事した山本哲士氏によれば将来の法王候補にも名が挙がるほどの存在であったという。)その後ラテンアメリカに渡り、ローマ・カトリック教会との軋轢により還俗、以後1960年代から70年代にかけて産業社会批判を展開し注目される。 イリイチの思想は、「ヴァナキュラー」や「コンヴィヴィアリティ」といった馴染みのないキーワードが取っつきにくくやや難解な印象がある。また、イリイチが扱おうとした対象は産業文明やテクノロジー、教育、医療、交通、労働、ジェンダーまで広範にわたるため、それぞれの分野で様々な誤解や批判にも晒されてもきたようだが、知れば知るほど、今改めて注目されるべき存在ではないかと思えてく
3/30の443名から4/4には891名へ。891/443=約2.01。 つまり東京は今(2020/4/4)、5日間で2倍のペースで累計感染者数が増加している。 【2020/4/17追記】4/17現在、東京は10日間で2倍程度のペースになっている。以下、文中に最新版グラフを追記。 【2020/5/17追記】5/17現在、東京は218日間で2倍程度のペースになっている。以下、文中に最新版グラフを追記。 【2020/7/11追記】「第2波」の感染状況を把握するには別の見方が必要になってきたようだ。ぜひ続編「増えているか減っているか」もお読みいただければ幸いである。 ウイルス感染はその仕組みからして「指数関数的に」拡大していくことは避けられない。「指数関数的に」拡大するということは、その拡大ペースを知るためには「何日間で何人増えたか?」ではなく「何日間で何倍になったか?」を把握する必要があること
自立とは依存先を増やすことである。 脳性マヒの障害を持ちながら医師としても活躍され、現在は東京大学先端科学技術研究センター准教授として「当事者研究」などの分野でも注目されている熊谷晋一郎さんの言葉である。 一般的に「自立(independent)」とは「依存(dependent)」の反対語であり、自立することは、誰にも依存することなくスタンドアローンになることだと思われがちだが、決してそうではないと熊谷さんは言う。 それまで私が依存できる先は親だけでした。だから、親を失えば生きていけないのでは、という不安がぬぐえなかった。でも、一人暮らしをしたことで、友達や社会など、依存できる先を増やしていけば、自分は生きていける、自立できるんだということがわかったのです。 「自立」とは、依存しなくなることだと思われがちです。でも、そうではありません。「依存先を増やしていくこと」こそが、自立なのです。これ
寛容は不寛容に対して不寛容になるべきか。 自分と異なる多様な価値感を認め、ひとりひとりの違いを包み込む「ダイバーシティ」や「インクルーシブ」という言葉をよく目にするようになった。これからの社会でますます重要になる考え方である。金子みすゞの言葉を借りれば「みんな違って、みんないい」。しかし他者に対して「寛容」であることは実は言うほど簡単なことではない。まず、寛容は無関心とは違う。寛容であるためには、同じ人間同士でも世界の捉え方(環世界)は千差万別であることを知り、自分の正しさの限界や自分とは違う正しさがあるかもしれない可能性に想像力を働かせることが必要なのである。 一方で、どこまでも寛容であろうとすると、どこかで冒頭のような矛盾した問いに行き当たってしまう。不寛容を寛容すれば、不寛容が蔓延するのを防ぐことができないし、かといって不寛容を寛容しないと、それはもはや自らが不寛容であることになって
デザインエンジニア/東京大学、IAMAS、LEADING EDGE DESIGNを経てTakramに参加。デザイン、エンジニアリング、アート、サイエンスまで幅広く領域横断的な活動を行う。『コンヴィヴィアル・テクノロジー』発売中 → https://convivial.tech
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