日銀の7月の金融政策決定会合についての私の判断ですが、詳細は他の場所に書きましたし話したのでここでは簡単に書きたいと思います*1。今回は、6月会合で予告されていた長期国債購入額の減額に加え、利上げも実施され、日銀は予想以上にタカ派的でした。会合後の植田総裁の記者会見も今後さらなる利上げを予想させるものでしたが、景気や物価の現状から見て今回の利上げは正当化しがたいものです*2。日銀の説明は日銀自身の提示するデータとも矛盾しているように見えますし、これでは日銀がどこを目指しているのか疑われても当然です。 もっとも、日銀を弁護する人は、利上げは、コールレートを0~1%から0.25%に引き上げただけで「大した利上げではない」のだと反論することでしょう。予想インフレ率も1.5%ぐらいはあるのだから、予想実質金利は依然として低い。何が問題だというのか*3、と。 しかし、金融政策の効果は、人々の予想に与