サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
レイングッズ
www.newsweekjapan.jp/satetsu
<相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件をきっかけに、措置入院患者の監視強化を求める風潮が高まっていることに違和感を覚える。権力側が「監視」を拡大することに私たちは無頓着すぎるのではないか>(写真はスコットランド・エジンバラ市内の監視モニター) 相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件を受け、その議論がたちまち容疑者の措置入院歴と監視強化の必要性に向かったのには違和感を覚えた。慎重に議論するべきだが、事件発生の原因を急いで一つに絞りたがるいつもの悪癖が稼働し、「○○が○○であれば防げたのではないか」という○○に答えを当てはめるための報道が積もっていった。 言うまでもなく認められて然るべき数多の人権を侮辱する発言を吐き続けた男による許し難い犯行を受けて、自民党・山東昭子参議院議員が「人権という美名の下に犯罪が横行している」と発言し、「犯罪予告者にもGPSを埋め込むことを検討すべき」としたのには、事
オバマ大統領の広島訪問や消費税増税再延期についての議論が盛んな中、5月31日の朝日新聞に小さく載った記事に驚いた。文部科学省が、2018年度に新しくする「幼稚園教育要領」から、「教育内容」だけではなく幼稚園児の「能力」についての目標を盛り込む方針を固めたという。 文科省の諮問機関である中央教育審議会で示されたもので、現時点では「自立心」「協同性」「道徳性・規範意識の芽生え」などの10項目が候補として挙げられており、10項目の詳細を補足する計46の小項目の中には「日本の国旗や国際理解への意識や思いが芽生えるようになる」などの記載もある。幼稚園児に向かって「日本の国旗」への「思いが芽生える」との字面は、なんとも唐突に思えるが、実は現在の幼稚園教育要領に、既に近しい記載がある。「第2章 ねらい及び内容」の「環境」の項目にある、「(11) 幼稚園内外の行事において国旗に親しむ」だ。 先述した通り、
今月、8年振りに来日公演を行なったイギリスの老舗ヘヴィメタルバンド、アイアン・メイデンのライブに出向くと、ヴォーカルのブルース・ディッキンソンが「いつもはこの4倍くらいの会場でやっているんだけど......」と切り出した。「でも、今日はいつもの4倍楽しい」と続いたので、皮肉ったわけではない。会場となったのは6000人規模の両国国技館。同会場で2公演というコンパクトなツアーになった。バンドの人気から考えるととにかく小規模の興行だが、プロモーターが大会場を渋ったわけでもなく、適切な会場がどこも空いていなかったのだ。バンドを指揮するベーシストのスティーヴ・ハリスは、来日に先駆けてのインタビューで、「叶わなかったのは大きな会場でやることだった。武道館クラスの会場に全くの空きがなかった。だから、少し小さな会場で2回ということになった」(『BURRN!』2016 年5月号)と語っている。 筆者が音楽評
ブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」をきっかけに待機児童問題が注目を集めているが、とにもかくにも保育士の給与増を目指すべきだろう。厚生労働省調査の全産業の平均給与は約30万円。保育士は、その平均よりも9万円低い21万円。これでは保育士が不足するのは当然である。昨年末、厚労省は、小学校の教員免許を持つ人を保育士としても活用できるようにする緊急対策をまとめているが、ピントがずれている。なれる資格を持つ人を増やしても、給与水準が改善しなければ保育士は増えない。保育士の資格を持ちながらも主に給与面を理由にその職を選べずにいる潜在保育士。この潜在保育士にどうすれば現場に戻ってもらえるかを考えるべきだ。 このブログについて、「これ、本当に女性が書いた文章なんですかね」と発言した平沢勝栄議員、「便所の落書き」と形容した杉並区・田中裕太郎区議など、頭を抱える存在がコンスタントに登場してくる。怒り心頭に発す
閣僚らの失言が続く中、丸山議員の「奴隷」発言は安部政権にさらに追い打ちをかけた Toru Hanai-REUTERS 政治家の失言が止まらない。自民党だけではない。先に記しておくと、民主党の中川正春衆議院議員は、甘利明・前経済再生相が「睡眠障害」と診断され1カ月程度の自宅療養に入ったことになぞらえて、「首相の睡眠障害を勝ち取りましょう」と発言した。愚言にも程がある。 歯舞諸島が読めなかった島尻安伊子沖縄北方担当相、福島第一原発事故をめぐる追加被曝線量の年間1ミリシーベルトについて「何の科学的根拠もない」と言った丸川珠代環境相など、相継ぐ閣僚達の失言に政権が手を焼いていたところに発せられた中川議員の発言は、政権に"チャンス"を与えた。19日の衆議院予算委員会で安倍首相は、この中川議員の発言を「人権問題だ」とし、政治家は「与党・野党を問わず」発言に気をつけるべきだ、と述べるに至った。失言を問い
マイナンバーの通知カードの配送が遅れている。当初、日本郵便は10月末から1カ月程度で5700万世帯に配る予定としていたが、653万通が12月にずれ込むことになった。先週末の時点で最も遅れるのが、「千葉県四街道市の『12月20日』」(11月27日・朝日新聞)としていたが、高市早苗総務大臣は、月が改まった12月1日、「今月中に転居するなど住所が変わった場合は別枠と考えてもらいたい」(TBS News-i)と語っており、ここにきて、今年中の配送は難しくなる可能性も含め、いくつかの特例をほのめかし始めた。 11月の時点で高市大臣は「配達が12月下旬までかかると、税に活用するために企業が従業員から番号を集める作業も厳しくなる」(11月13日・産経ニュース)とも語っていたが、予想以上に配送が難航していることが分かる。配送が完了していないにもかかわらず、運用をスタートするならば、「国民全員に等しく与えら
「こっちが本物、あっちは偽物」、「いいやそっちこそ」と言い争った「維新の会」の分裂は、血気盛んなロックバンドが勢い任せにバンドをぶち壊しているようにしか見えなかったし(分裂後、バンド名の使用権を争うこともよくある)、この22日に投開票される大阪府知事・大阪市長のダブル選挙は、任期満了に伴う選挙ではあるものの、「解散します」と宣言していたミュージシャンが早速「再結成します」と意気込んでいるかのように見える。 橋下徹・大阪市長は、今年5月の住民投票で大阪都構想が否決されると、今年いっぱいでの政界引退を表明した。今回の知事選では引き続き、松井一郎・現知事が立候補しているが、彼は住民投票が否決された時から、「政治家として燃えるようなことが出てきたときに、二度とやらないとはいえない」(産経WEST)と含みを持たせてきた。 反対多数で否決されたことを受けた会見で橋下市長は「日本の民主主義を相当レベルア
放送大学の「日本美術史」の試験問題に安倍政権を批判する文言が用いられたことを受けて、大学は該当部分の問題文を学内専用サイトから削除してしまった。「現在の政権は、日本が再び戦争をするための体制を整えつつある。平和と自国民を守るのが目的というが、ほとんどの戦争はそういう口実で起きる」などの記載が問題視されたが、自衛が戦争を呼び寄せてきたのは、確かな史実である。 こういった事例の度に繰り返される言い分が、放送法にある「政治的中立性」だ。今回も、「放送法の規制を受け、一般大学より政治的中立性を配慮しなければならない」(来生新・放送大学副学長/東京新聞10月21日朝刊)との弁解が出ているが、すんなりとは受け止められない。 「放送法」が定める政治的中立性。具体的な文言としては第4条「放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たっては、次の各号の定めるところによ
落書きが建造物、器物の損壊罪にあたるのはもちろんだが Electra-K-Vasileiadou/iStockphoto 先月半ば、安倍首相のポスターに度々落書きをしていた71歳の男性が器物損壊の容疑で現行犯逮捕された。容疑者は「今の政治に対し、やむを得ずやった」と容疑を認めたという。その前には、JR御徒町駅構内のトイレに安倍首相を揶揄する内容の落書きがあり、警視庁上野署が器物損壊容疑で調べを始めた、という報道もあった。 この手の報道を見つけて「国策捜査だ!」と勇み足をしてはならない。しかし、法の下の平等=法の適用が平等でなければならないのだから、ここは逆に、その容疑者への手厚すぎる捜査を疑うのではなく、その他の落書きが堂々と放任されている状態を問題視してみることも出来るだろう。 法が等しく機能するならば、安倍首相のポスターにチョビ髭を描く行為と水商売のスタッフ募集のチラシに卑猥なイラスト
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『www.newsweekjapan.jp』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く