安倍晋三首相は5日午後、東京電力福島第1原発事故などの影響により一部区間の不通が続くJR常磐線について、全線開通の時期を早急に示すよう国土交通相に指示したことを明らかにした。水素エネルギー活用の先駆地とするための具体策を官民が協議する「福島新エネ社会構想実現会議」の新設も表明した。視察先の福島県楢葉町で記者団の質問に答えた。 東日本大震災5年となる11日を見据え、「福島、東北の復興は安倍政権の最重要課題だ」と強調した。 首相はJR常磐線について「多くの地元の皆さんが再開を待っている。全線開通の時期を早急に示すよう国土交通相に指示した」と述べた。10日に開かれる政府の震災復興推進会議で開通目標を2020年と決定する見通しだ。同時に、常磐道で4車線化に向けた具体策を早急に取りまとめることを国交相に求めたことも明らかにした。