「明日はパン一つ」、なじみ客の言葉に残ったお金をはたいて臨時の朝市を開くと…東日本大震災の経験者を訪ねたら、能登半島地震被災地へのメッセージであふれていた(1)
「風の谷のナウシカ」は、多くの人が知っているアニメ映画ですが、この映画の原作となる漫画版の「風の谷のナウシカ」では、ラストが大きく違っているということは有名です。そして、この「マンガ版ナウシカ」は、思想史に残る重要な作品と言われる一方、根強い反対意見もあるようです。特に、ネット上で検索をすると、ほとんどの人がナウシカに批判的なコメントをしています。 自分は、最近、やっと「漫画版ナウシカ」を読むことができたのですが、ラストシーンでのナウシカの行動に共感すると同時に、「なぜ、ナウシカはあのような行動をとったのか」そして、「なぜ、ナウシカの行動が理解されないのか」ということについて、自分の学問的なバックグラウンドを踏まえて、きちんとまとめておかないといけないと強く思いました。特に、ネット上の意見が誤解に満ちたものであったため、そうした誤解を解く必要があると思ったからです。 最初に強く言っておきた
日本教とはいったいなんなのか?日本の宗教を理解するためには、3段構えのアプローチが必要だ。第一段目は、日本の多元・多層・多神的な宗教的心象風景が広がっていることへの理解だ。第二段階は、その心象風景の奥底に息づいている行動様式への理解である。そして第三段階は、このような行動様式が日本的制度にいかに影響を及ぼしているのかについての理解である。 第三段階としては、たとえば日本的人事と日本教の関係など。 日本教と日本的人的資源 仲間主義と日本教 第二段階の行動様式を日本教と見立てて日本教:小室直樹、橋爪大三郎の対話でコンサイスに議論されている。第三段階へいたる道のりで押さえておくべきポイントがまとまった形で討論されているので日本教を考究する社会科学学徒必見。 <以下メモ> *** 日本に入ってきた宗教はすべて日本教に包摂されてきた。たとえば仏教。天台宗最澄によって戒律を消去して日本の仏教はインドで
菊澤研宗のブログ ダブルKのブログ - 「空気」という言葉で逃げるべきではない http://kikuzawa.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-fb77.html <NHKが流した海軍反省会でのテープで話しているのは、海軍でもある程度の地位のあった人々だ。その会話でやたらに出てくる言葉があった。それは、山本七平が使った「空気」という言葉だ。 この「空気」という言葉は、見えていないものでも存在しているのだということを表すのに、あるいは言葉では表せないものを表せるメタファーとして、非常に印象的な言葉であった>。 <「海軍にはそういった空気があった」「そういった空気では本心がいえないのだ」「そういった空気があったので、それはだめだといえなかった」・・・・・ 結局、すべて「空気」のせいにしているのだ。私は、そうではないだろうと言いたくなった>。 <あなたたち
『「世間」とは何か』 著者:阿部謹也 出版:講談社 ISBN:4061492624 お気に入り度:★★★★☆ 内容序章 「世間」とは何か 第1章 「世間」はどのように捉えられてきたのか 1 歌に詠まれた「世間」 2 仏教は「世間」をどう捉えたか 第二章 隠者兼好の「世間」 1 「顕」と「冥」がつくりなす世の中 2 神判と起請文 3 近代人兼好 第三章 真宗教団における「世間」―親鸞とその弟子達 1 親鸞の「世間」を見る眼 2 初期真宗教団の革新性 第4章 「色」と「金」の世の中 ―西鶴への視座 1 西鶴の時代 2 恋に生きる女達 3 「金」と世の中 4 「色」と「金」で世をみる 5 「艶隠者」西鶴 第五章 なぜ漱石は読み継がれてきたのか ―明治以降の「世間」と「個人」 1 「社会」の誕生 2 「世間」の内と外 ―藤村の「破戒」 3 「世間」の対象化 ―「猫」と「坊っちゃん」 4 「世間」と
「おつかれさまです」 職場に電話で連絡をいれるたび、相手の第一声になかなか慣れることができなかったものだ。ずいぶん昔、社会人になりたてのころのことだけれども。 外回りに出ては図書館で時間をつぶすことが多く、そんなうしろめたい気分があったから、余計に。内勤になってからも、自然に「おつかれさまです」が出るまでに、これまたずいぶん時間がかかり、それができるようになったころには辞表を出していた。 だから午後の電車で、大音量の着信音が鳴り響き、日焼けしたサングラスの若者がケータイを手にするや「おつかれさまです」と応えるのをまぶしげに眺めていた。 若者は、組んでいた足を下ろし、声を小さくしていた。なんとなく聞き耳を立てていたのだが、相手は「センパイ」で、いまイベントの仕込みをしていて、近くにいるならメシをおごってやるとのお誘いの電話らしい。若者は「いいっすねぇ」と答えていたものの、どこそこへ行くところ
▼米連邦政府,IT支出情報の開示コーナー「IT Dashboard」と専用YouTubeチャンネルを開設 (ITpro) http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090701/332965/ 米連邦政府の最高情報責任者(CIO)であるVivek Kundra氏は米国時間2009年6月30日,政府の支出情報公開サイト「USASpending.org」内に,IT支出情報の開示コーナー「IT Dashboard」(ベータ版)を新設したと発表した。またビデオ共有サイト「YouTube」内に専用チャンネル「USAspending」も設けた。 IT Dashboardでは,国防総省(DOD)や国土安全保障省(DHS),保健社会福祉省(HHS)といった組織におけるIT支出状況や投資プロジェクトの件数などをグラフ形式で示す。全体的な状況に加え,組織ごとの支出や
きちんとした知性主義でもあるというか、インテリの層が厚い。医学や経済学なんかもきちんと信じられている。きちんというのはちょっと言い過ぎか。 あと、文学も生きている。 ちょっと言い過ぎその2だけど、米人のインテリはきちんと人生の悩みというのを正攻法で向き合っている。そしてそれが人類の良心というものへの意識にも繋がっている。 日本人の社会的に成功した大人たちにはあまりそういう人生への向き合いや人類の良心といった意識は感じられない。日本の場合、青年期には悩んだが今では克服したみたいなスタンスが一種様式化されている。 ちょっと言い過ぎその3は、そういう真摯な向き合いのなかで彼らは文学を活かしているけど、日本人にとっては文学や思想というのが知的なお洒落というか、知性それ自体が他者との区別するシンボルになってしまうか、あるいは、奇妙な社会主義的な倒錯した理念につっこんで自滅してしまう。
丸山眞男は、おそらく戦後の思想家としてもっとも多く語られてきた人物だろう。彼の正式の著作は少ないが、その講義録や座談集まで数多く出版され、いまだに研究書が出される。そこには戦後の「進歩的知識人」の黄金時代へのあこがれもあるのかもしれない。本書もその一つで、これまでの多くの研究書とは違って、時事的な「夜店」の部分を捨象し、日本政治思想史という「本店」の部分に絞って丸山の思想の発展を跡づけたものだ。 しかし残念ながら、本店に絞ると、丸山の学問的な業績はかなり怪しげなものといわざるをえない。代表作である『日本政治思想史研究』も、彼の解釈は近代化論的な思い込みを荻生徂徠に読み込むもので、文献学的には疑問が多いとされている。むしろ丸山の本領はジャーナリスティックな「夜店」にあり、「本店」のほうはそれにアカデミックな飾りをつけたものと思ったほうがよい。 丸山が生涯を通じて闘ったのは、彼が晩年の論文
全く参考にならない旅ルート 沖縄編 相場英雄 FujifilmX100V,SonyRX0M2 五月の当欄にて、G舎文芸誌で連載が始まる新作の台湾取材旅の様子を紹介した。今月はその第二弾、沖縄編である。 新作の中身をここで詳らかにするわけにはいかないので(まだプロットを練り終わってい...
二十日、バラク・オバマ氏が第四十四代アメリカ合衆国大統領に就任した。 ▼Obama's inaugural speech (CNN.com) http://www.cnn.com/2009/POLITICS/01/20/obama.politics/index.html This is the meaning of our liberty and our creed -- why men and women and children of every race and every faith can join in celebration across this magnificent Mall, and why a man whose father less than 60 years ago might not have been served at a local restauran
コメント一覧 (7) 1. object 2009年01月24日 18:17 感じただけなのですが、あなたのブログはあなた自身の著作の宣伝が非常に多いですね。 あなた自身の様々なことについてのお考えなども、ぜひ書いてください 2. うましかお 2009年03月14日 22:44 自分の事は、多くを語らず、知らないことを多く書いて、ブログは宣伝のたまにある。 と考えているようですね。 商魂たくましいお方です。 日本人に、無宗教の人など誰もいないのです。 否、地球上の人類で無宗教の人は皆無と言っていいでしょう。 この事すら分からずに、書いているから オモカワですね。 生まれ落ちた家の宗教が、また、菩提寺が その人の宗教となります。 知る知らぬにかかわらずです。 無宗教を気取っているのは、知らないだけの大バカ者かも? 3. クレジットカード 即日発行 年会費無料 2012年01月29日 09:0
神奈川県相模原市の石油販売業ライオンズ石油社長の佐藤太治は、通産省内で記者会見し「160円前後の市価よりも大幅に安い138円の輸入ガソリンを販売する」と発表した。時は昭和59 (1984) 年12月6日、戦後政治の総決算を標榜する中曽根政権が参加したプラザ合意の9ヶ月ほど前にあたる。東京都北区出身、昭和28年3月生まれの佐藤は、当時31歳。富士短大卒業後、建売会社の営業マンを経て50年4月ガソリンスタンドの経営を始める。彼は自分自身を信長に見立て、現代の楽市楽座を実現するのが夢であった。 佐藤は休日が大嫌いである。毎朝6時に起き、帰宅は11時を過ぎる。人生50年とすれば、残された時間は僅か6,000日しかないのだ。 全国約59,000のガソリンスタンドは過当競争に喘いでいた。石油ショック以降、少燃費エンジンの開発等により、昭和45年に自動車1台当たり平均1,551?だったガソリンの消費
っていうことがわかってなくて既存「宗教」を、特権的な位置に自分を無前提に置いて批判しても、たぶん、無意味だと思いますよ。 あと、西洋キリスト教が一神教というのは日本人の誤解ですよ、たぶん。 異教としてのキリスト教 (平凡社ライブラリー): 松原 秀一
ウィキペディアの人、と私を認識しておられる方がいるようで――たとえばid:wiselerさんのこのエントリ、それはまったくの間違いではないよねと思いつつ、自分としては素直に受け取ることのできない部分もあり、説明をする必要を感じていた。とりわけウィキペディア日本語版と私の関係については、どこかできちんと説明する必要があるのだなと思った。 私は現在、ウィキペディア日本語版からは投稿ブロック制限を受けていて、編集する登録ユーザの集団というもっとも狭い意味では「ウィキペディア日本語版のコミュニティ」の一員ではない。一方で、他に8つあるウィキメディア財団のウィキの日本語版プロジェクトには引き続き参加しているし、また他の言語のウィキペディアにもそれなりにはかかわっている。おそらくは、わたしはウィキメディア・プロジェクト全体と深く関わっている日本語圏では少数のユーザのひとりであり、そのいっぽうでウィキペ
先日、あるメールがBCCで送付されてきた。 それは、日本人ママの会。ともいえる組織の内部メールであった。 うちの坊主が生まれて数か月の頃、巡回ヘルスビジターから当該組織の存在を聞かされ、当該組織運営の子供たちのための日本語教室を見学したことが数回あったので、会員リストに今もわたしの名が入っているらしく、BCCメールが来ることがある。 くだんのメールは当該組織の中心的人物からのものであり、その内容は、 “先週の日本語教室の折、うちの子供がよその子に殴られて号泣しておりました。私が悲しく思ったのは、私の御子息様がよそのガキに殴られて傷を負ったということではなく、大人がその状況を見ても注意しなかったという、その事実なのです。私は会の中心人物なので教室内部で忙しくしており、ガキどもの動向までは目が行き届きません。どうぞ皆さん、あほなガキどもを取り締まってくれませんか” というものであった。 ほー
島田 裕巳(しまだ ひろみ)/1953年東京都生まれ。宗教学者、文筆家。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授を経て、現在は東京大学先端科学技術研究センター客員研究員、中央大学法学部兼任講師。主な著作に『創価学会』(新潮新書)、『慶應三田会』(三修社)、『日本の10大新宗教』(幻冬舎新書)、『3種類の日本教』(講談社。4月17日発売予定)がある。オフィシャル・ブログ ●「属性」により仕事との相性がわかる 宗教観が生活に根づいている西欧や中近東の世界に比べ、日本は「無宗教」と言われている。しかし、宗教学者であり、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員の島田裕巳氏は、近著『3種類の日本教』で、日本には「日本教」とでもいった集団意識が存在し、「独自の世界観を与え、生活原理の基盤となる点で、宗教と同じ機能を果たしているのではないか」と指摘してい
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