d-laboとはスルガ銀行が東京ミッドタウンに開設しているラボで,様々なセミナーやプロジェクトが行われている.(詳細はhttp://www.d-laboweb.jp参照)今回8月20日に三中信宏のセミナーが開かれると知り参加してきた.夜7時から9時という2時間もの“高座”はかなり珍しいので充実した脱線が聴けると思っていたのだが,期待を裏切らないサービス振りだった. 冒頭で「ヒトは分類をする生き物である」と断言し,本日の主題はサブタイトルにある「分類と系統の視覚化」にあると説明する.ヒトは計算によってではなく眼で見て物事の本質を把握して分類するのだ. 続いて分類群ごとの種数を示した図を示し,「なぜ分類するのか」を説明する.要するに世界に現存する生物種数は膨大でヒトはそれをすべて個別に記憶することはできない.分類せざるを得ないのだ.片方で,生物学は生物界を単一祖先からの分岐という原理で説明でき